チューリップ摘み、今年で20年 三重・松阪 毎春園児ら招く
嬉野田村町の福島さん、亡き妻の意思継ぎ
三重県松阪市嬉野田村町の市立中原幼稚園(鈴木久美園長、24人)の4、5歳児16人が15日午前10時から、同町の福島智敬さん(76)の約100平方メートルの畑で赤や白、黄、紫、ピンクの色とりどりのチューリップ摘みを楽しんだ。 今年で20回目。花が大好きだった妻・泰子さん=享年(69)=が2005(平成17)年から、夫婦で作った畑に園児たちを招待したことをきっかけに毎年招き、泰子さんが亡くなった後も福島さんが続けている。 チューリップは、昨年12月に近所の人と一緒に750個の球根を植えたもので、今年は例年より開花が早かったという。福島さんは10日の同園の入園式当日にもチューリップを摘み取って持参し、園児たちに贈った。 この日、園児たちは福島さんから切り方の指導を受け、はさみを使って好きな色のチューリップを5本ずつ摘み、ペットボトルで作った容器に丁寧に入れていた。 5歳児クラスの伊藤彪貴君は「選ぶのが楽しかった」、紫や赤、白など好きな色を選んだという同・中西嘉映ちゃんは「(持って帰ったら)いつも見られるようにキッチンに飾りたい。またやりたい」とそれぞれ話した。 福島さんは「天気がよくて本当に良かった。子供たちの喜ぶ顔を見られてうれしい」と目を細めた。 秋にはコスモスで迷路を作り、子供たちを招く。