FW安田光翔が3発!興國が京都共栄に5-0で快勝
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 関西1部は21日に第3節を実施。阪南大高見ノ里グラウンドで行われた興國(大阪)と京都共栄(京都)の一戦はFW11安田光翔(2年)のハットトリックを含む5点を奪った興國が5-0で快勝した。 【フォトギャラリー】興國 vs 京都共栄 「決める、決めないの差がプリンス2部と1部では全く違う」。今年初めてプリンス関西1部に挑む京都共栄の内藤翔平監督が口にした通り、関西の強豪が集うリーグとなるといくら善戦しても、一瞬の隙を逃さない。確実にチャンスを物にする興國の強かさが印象に残る試合となった。 「選手らが勇敢にやろうと話していた。彼らが持っているビルドアップを選手主体で、怖がらずにやってくれました」と振り返るのは興國の六車拓也監督で、序盤から相手の状況に応じて判断良くパスを繋いで相手ゴール前に攻め込んでいく。雨足が強まり、スリッピーなピッチとなっていたのも選手には織り込み済み。9分にはMF6尾形祐輔(3年)、MF14樺山文代志(2年)と繋いでFW9仲谷蓮斗(3年)がシュートを放ち、CKを獲得。ゴール前に上げたクロスを京都共栄のGKがこぼすと、安田が抜け目なく押し込んだ。 18分にはDF4髙橋怜生(3年)が左サイドから相手DFの背後にロングボールを展開。京都共栄の守備陣が対応をミスした所を安田が逃さず、無人のゴールに流し込んだ。連続得点で勢いに乗った興國の勢いは止まらない。18分には主将のDF3的羽航人(3年)が交代するアクシデントもあったが、代わって入ったDF16竹村咲登(2年)が遜色のないプレーを披露。シーズン前にアタッカーからボランチにコンバートされた樺山も守備センスを見せつつ、「SBと連携して流動的に動いて、中に入ったり、サイドレーンに出たりしようと考えていた」と効果的に攻撃参加し、見せ場を作る。 37分には仲谷のパスからMF10久松大燿(3年)がシュート。ゴール前にこぼれたボールを安田が押し込み、3点目をマーク。後半3分にも右サイドを仕掛けた久松がゴール左隅に決めて歓喜の瞬間を呼び込む。ゴールラッシュは止まらず、13分にはMF20宮崎優二(3年)が自らが得たFKを決めて、試合の流れを決定づけた。 「今日の試合は完全に自爆でした。失点の仕方がイージーだし、去年戦っていたプリンス2部の時みたいにアグレッシブに挑めていない。それに一人ひとりが同じ課題を繰り返している」。内藤監督がそう課題を挙げる京都共栄も試合終盤には意地を見せる。25分には交代で入ったFW18近藤春希(3年)が強引な仕掛けからゴール前を抜け出し、最後はFW22池永リッキーけんぞう(3年)がシュート。36分には左CKをDF6三宅輝(3年)が頭で合わせたが、シュートは味方に当たって枠を捉えることができず、5-0のまま試合を終えた。 興國はこれで開幕から3連勝。早くも二けた得点に乗せた攻撃に目が行くが、これまでの2試合とは違い、無失点で終えたことは収穫だ。樺山はこう口にする。「今日の試合も良い時間がある中、苦しい時間もあった。開幕や第2節とは違い、今日は時間を無失点で抑えられたのが守備陣としても良かった」。 初スタメンとなった安田と宮崎が結果を残すなど選手層も厚くなっている。リーグ戦を通して興國はチーム、選手ともに成長速度を緩めるつもりはない。 (文・写真=森田将義)