岡山・久米南の空き家 移住試せる施設に 協力隊員 岡田さんらがCFで改修費募る
岡山県久米南町の地域おこし協力隊員で住民団体「&里方屋」メンバーの岡田充泰さん(39)=同町=が中心になり、町内の空き家を改修して、移住者向けシェアハウスや農業交流拠点となる施設を整備している。町の課題解決と活性化が狙いで、11月中旬の完成を目指し、改修費をクラウドファンディング(CF)で募っている。 施設は昭和期に同町里方に移築され、10年以上使われていなかった木造2階(延べ約90平方メートル)を改修。移住希望者が一定期間暮らせるお試し住宅で、飲食店経営の希望者が営業できるカフェスペースを用意する。また農家は施設を拠点に収穫作業などのアルバイトを募集し、移住者らが応募するマッチングの場にも使う。 「&里方屋」のアイデアを基に改修中で、岡田さんと、同町と交流のある岡山理科大(岡山市北区)の学生有志2人が8月から週1、2回、住民らの協力を得ながら取り組む。大学や地元出身の1級建築士の監修を受け、柱の取り換えをはじめ、床にコンクリートを流し込んだり、土壁に漆喰(しっくい)を塗ったりしている。 同町によると町内には600軒以上の空き家があり、倒壊の危険などが懸念される。岡田さんは「移住者に空き家を使ってもらえれば課題解決につながる。農業や飲食業といった仕事も提供できる場にして、農家の高齢化や人口減対策にも役立てば」と意気込む。 CFは山陽新聞社や中国銀行が運営する「晴れ!フレ!岡山」のサービスを利用し、11月11日まで募る。目標額は20万円で建物改修費の一部に充てる。返礼として支援額に応じてチュロスやシャインマスカットなどを贈る。詳細は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/kumenan)。