【RIZIN】安保瑠輝也“強さ”をブレずに追求し、いざパッキャオ戦へ「ちゃんと盛り上げるから楽しみにしてて」【独占インタビュー】
■「パッキャオと対戦する俺ではなく、パッキャオに勝った俺を称賛して」
――安保選手の参戦でSNSも一気に盛り上がっていますし、RIZINファンも「安保選手ならパッキャオ倒してくれるんじゃないか」という期待感を抱いています。 【安保】ありがたいです。その一方で「お前の夢はどうした」とか「キックで世界を獲るんじゃないのか」とか「ブレてる」って批判されますけど、僕は目の前に来たチャンスに挑戦したら自分に得られる経験があると思ってやっているので、楽しみにしててよと。みんなを盛り上げるっていう仕事はちゃんとするから。 ――実際に昨年のRIZIN参戦に始まり、大みそかのいきなりのMMAデビュー、BreakingDownのスダリオ戦と、安保選手が動くと必ず大きな波が起きています。 【安保】なんだかんだと言われながらも、格闘技界を盛り上げられていると自分で思っているし、去年のオリコンのインタビューでも「自分っていう存在を自分が楽しんでいる」って言いましたけど、まさにそれです。みんなから「なんでそんなデカいヤツとやるの?」って言われて、自分も「なんで俺やるんだろう?」って思うんですけど、それで何か得られるものがあるんじゃないかなって、その状況でさえ楽しんでるんですよ。 ――この試合について、親交の深い平本蓮選手や、一緒に練習もしている朝倉未来選手とは話はされましたか? 【安保】未来さんとは『BreakingDown12.5』の公開計量の時に伝えたら、「俺は安保くんがイケると思うよ」って声をかけてもらいました。 ――今回の試合は、安保選手のボクシング専属トレーナーの中尾剛之さんがキーパーソンになりますね。 【安保】もちろんです、僕より燃えてると思います。中尾先生は僕の師匠で、戦術やスキル、そしてみんなからおかしいと思われているこのメンタルまで、心技体すべてにおいて強くしてもらっているので、尊敬する中尾先生のボクシングを世界に向けて証明したいです。 ――中尾先生も、まさか安保選手にパッキャオ対策を教えるとは思っていなかったでしょうね。 【安保】でも試合の話をした2日後には、戦術を伝えていただきました。最初は「うわ、難しいな」と思いましたが、数日やって「たしかにこれを完璧に遂行すればパッキャオに勝てるぞ」って認識に変わったので、やっぱり中尾先生はすごいです、それを僕が証明する。この試合は2人で作り上げたものを全部ぶつけて勝ちたいと思っています。 ――そんな中尾先生は、スダリオ戦の直後に投稿したインスタで「瑠輝也とはモンスター路線はもうやらないと約束しました!!」と投稿していましたが… 【安保】モンスターっていうのはデカさの話ですけど、パッキャオが1番のワールドモンスターですね(苦笑)。スダリオ戦も先生は最後まで「やるな」「選手を無事に家族のもとに帰すのがトレーナーの仕事だから」って反対していて、それを僕が押し切ってやった試合でした。でも今回は「よっしゃやるぞ!俺らのボクシングを証明するぞ!」って燃えているので。試合までのスパーリングとか、どの練習をどのタイミングでやるかっていうスケジュールもすべて完璧に決まっていて、あとは僕が先生の本気についていけるか。この1ヶ月は相当キツいですけど、いろんな意味で強くなれるなと思います。 ――安保選手のマインドと行動力でパッキャオ戦を実現させたことは素晴らしいですが、一方で安保選手は常々「格闘技は結果がすべて」と断言しています。 【安保】絶対にそうです。パッキャオ選手と試合できることを「スゴい!」って世間はマジでビックリしているけど、やっぱりこれは“戦い”なので、どっちかが勝ってどっちかが負けるんですよ。それはエキシビションであっても、ドローっていう決着をつけられても、片方が優勢でもう片方が劣勢になる。だから、パッキャオ選手とリングで対面する僕じゃなくて、全力で仕上げた安保瑠輝也でパッキャオ選手に勝つので、結果で称賛してもらいたいです。