西村前経産相、投信880万円増 大臣規範に「抵触する取引なし」
自民党派閥の政治資金問題を受け岸田文雄首相が昨年12月14日、安倍派の4閣僚らを交代させたのに伴い、新旧の閣僚、副大臣、政務官の家族分を含む保有資産が12日公開された。退任した西村康稔前経済産業相は有価証券のうち「証券投資信託および貸付信託等」が2022年8月の就任時の1266万円から、退任時は2143万円へと877万円増えた。西村氏の事務所は取材に「大臣規範に抵触する取引は一切ない」と回答した。 01年閣議決定された大臣規範は、株式など有価証券の閣僚在任中の取引自粛を求めている。西村氏の事務所は「少額投資非課税制度(NISA)を含む投資信託の積み立てだ」と説明。内閣総務官室は取材に「地位を利用した取引に当たらない」との見解を示した。 松野博一前官房長官は21年10月から2年余りの在任期間中に、借入金(住宅ローン)689万円が381万円へ308万円減った。就任当初の資産公開では妻にも住宅ローン689万円があると報告したが、公開翌月0円に訂正した。
西村、松野両氏は派閥の事務総長経験者。