韓国“金持ち村”で校内暴力審議が進まぬ「それっぽい」理由
【10月27日 KOREA WAVE】韓国で校内暴力の処分を決める「学校暴力対策審議委員会」が長引く傾向にあり、被害生徒らの苦痛が続いている。特にソウル市の場合、“金持ち村”に挙げられる江南・瑞草、江東・松坡など「汎江南」地域では、校内暴力審議の遅延比率が90%台と、ソウル市の平均を大きく上回る。担当者不足に加え、高い学習熱・所得水準のため、保護者が委員会に弁護士を連れてきたり、提訴したりするケースが多いためだ。 教育省の国政監査資料によると、2024年度1学期でソウル教育支援庁別の校内暴力審議遅延比率は江東・松坡が98%、江南・瑞草が94%で、ソウル平均83%をそれぞれ15ポイント、11ポイントずつ上回る。 教育省の「2024年学校暴力事案処理ガイドブック」によると、学校の審議要請がある場合、3週間以内に審議委員会を開くことが原則で、状況により7日以内の延長が可能だ。ただ、いずれの場合でも、4週間以内には開催が必要だ。ところが、今年第1四半期にソウルの11の教育支援庁に受け付けられた校内暴力1238件のうち、1023件が4週間以内に審議されなかった。同期間、大邱市で遅延比率が0%であるのとは対照的だ。 江東・松坡と江南・瑞草の他にも代表的な塾街である木洞がある江西・陽川教育支援庁は、4週間以内に審議が開かれたケースが1件もない。銅雀・冠岳と西部教育支援庁の審議遅延比率もそれぞれ96%、94%で高い数値を記録した。 教育界では、ソウル市内で審議の遅延率が異なる原因として、慢性的な「担当者不足」を挙げる。生徒数が多いほど事件発生頻度が高くなる一方で、担当する人材は限られているためだ。 ソウルの11の教育支援庁には、それぞれ7人ずつが校内暴力の業務を担当している。ソウル市教育庁の関係者は「大きな支援庁の場合、人材が不足している。陳述権を保障するために可能な限り生徒たちの話を聞くなどの進行時間を確保するため、必然的に遅れる」と指摘する。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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