屋外撮影ニーズ高く、観光と融合

モデル女性が十二単を着ていく様子を披露した着付けショー＝明和町斎宮のさいくう平安の杜で

　三重県多気郡明和町の観光地域づくりを推進する一般社団法人明和観光商社（千田良仁代表理事）と町は、取り組んでいる「持続可能な観光地域づくり事業」プロジェクトの一環で、新たに国史跡斎宮跡を舞台にしたフォトウエディングサービスを始めることになり、16日午後1時半から斎宮のさいくう平安の杜（もり）の復元建物でキックオフイベントが開かれた。関係者約70人が訪れ、十二単（ひとえ）の着付けショーなど、平安時代とブライダルの融合に酔いしれた。 　 　企画は、婚礼やイベントなどの司会業を行う同町南藤原の伊藤みゆきオフィス（伊藤みゆき代表）が、斎宮の文化やみやびな世界観をテーマにしたフォトサービス「斎宮から〝ありがとう〟と愛溢（あふ）れるフォトウエディング～十二単で雅（みやび）な世界へ～」として、提案したもので、同事業に採択された。 　近年、結婚式を取り巻く環境や多様化などから、婚礼写真もスタジオ撮影からロケーション撮影などへのニーズが高まっており、持続可能な町づくりとブライダル産業の活性化を目指し、町でしかできない名所や旧跡での撮影を構想した。これまで斎宮跡ではウエディング撮影は行われてこなかったといい、同サービスを利用してもらうことで、観光PRにもつなげたい考え。 　キックオフイベントでは、十二単の着付けショーを実施。着付けを担当する2人の衣紋者（えもんじゃ）が、モデル女性の前と後で内側からだんだん袖の長さが短くなっていく衣装を着せ付ける過程を見せながら、伊藤さん（59）＝明和町南藤原＝が解説。30分ほどで着付けが完了した。 　またフリー撮影会も開かれ、参加者たちは復元建物などをバックに新しい形のウエディングフォトを体感した。 　伊藤さんは「十二単や直衣（のうし）は幅広い世代の人が着ることができる衣装。婚礼だけでなく、さまざまな人生の節目の記念に着てもらうことも提案していきたい。イベントをきっかけに、町の魅力発信や一生の思い出づくりのお手伝いができたら」と話している。 　撮影プランや料金などの問い合わせは伊藤さんTEL080（8258）2408へ。