なぜおじさんの顔が「かわいい!」のか おじさんの顔を焼き付けたお菓子が人気 実在するモデルを探してみると…
福岡県北九州市で、“おじさん”の顔を焼き付けた甘いお菓子「おじ焼き」が若い世代に人気です。実在する“おじさん”をモデルにした新商品も開発中。一体何が、若者をひきつけるのか。 【写真で見る】若者をひきつける “おじさん”の顔を焼き付けた甘いお菓子「おじ焼き」
若者が足を止める「おじ焼き」
昭和の雰囲気が漂う福岡県北九州市門司区にある栄町銀天街。若者が「かわいい」と足をとめるのは・・・おじさんの顔が焼かれたお菓子、「おじ焼き」です。 何がかわいいのでしょうか?おじ焼きを食べた若者に聞いてみると・・・。
「いい意味で『ブサカワ』です」
若者 「めっちゃいい意味なんですけれど、『ブサカワ』みたいな」 ブサカワとは、「ぶさいく」と「かわいい」と組み合わせた造語。端正ではないものの愛嬌がある様子を示し、動物に対して使われることが多い言葉です。
「おじ焼き」味は3種類
つぶあん、カスタードチョコ、焼きカレーの3種類で、おじさんの顔の中にぎっしり餡がつまっています。
販売のきっかけは…
明治初期に開港した門司港には、明治から昭和初期にかけて建築された趣のある建物が今でも残っています。栄町銀天街は、その「門司港レトロ地区」のすぐ側にある商店街。かつては多くの店でにぎわっていましたが、今はシャッターが目立ちます。街に活気を呼び込もうと2023年3月に始まったのが「おじ焼き」の販売でした。
実在する男性がモデル?
RKB 下濱美有記者 Q「おじ焼き」のモデルはいらっしゃるんですか? 販売店の店主 「そうですね、モデルはいらっしゃるんですけれど、ここから歩いて3・4分ぐらいのところに実はいらっしゃいます」 地元の人に聞いてみると・・・ 地元の人 「ここの商店街の誰かじゃないかね」 「もうひとつ、違う通りにいるんじゃないかな」 ここで有力な情報が… 記者 「こんにちは。かわいいいおじさんをさがしているんですけれど、おとうさん、かわいいおじさんじゃないですか?」 商店街の人 「違います。かわいいおじさんはこの裏ですね。はんこやさんです。この裏です」
「おじ焼き」のモデルは印鑑職人
聞くと、モデルになった方は、はんこやさんにいるようです。 記者 「こんにちはー。かわいいおじさんっておとうさんのことですか」 菊池正幸さん(75) 「みたいですね」 鮮やかな黄色のセーターを着たこちらの“おじさん”こそ「おじ焼き」のモデル、菊池正幸さん(75)です。64年続くはんこ屋さんを営んでいる菊池さんは、今でも手彫りにこだわる印鑑職人です。