イラン、ヒジャブ取り締まり再強化 国内の人権活動家らが批判
イランで女性が頭髪を隠すためにかぶることを義務づけられた布「ヒジャブ」をめぐり、2022年に起きた大規模デモ後、弱まった取り締まりが再び強化されている。未着用の女性を警察車両に連行する場面とみられる映像がSNSに相次いで投稿され、国内の人権活動家らが批判している。 【写真】ヒジャブせず警官にもピース イラン女性たちが起こした「文化革命」 22日、首都テヘランの繁華街にあるバナク広場。パン店や精肉店が並ぶロータリーに白い大型のワゴン車が止まっていた。そばでは全身を覆う黒い布「チャドル」に身を包んだ女性2人と、深緑色の制服姿の男性数人が辺りをうかがっている。ヒジャブの未着用を取り締まる「風紀警察」とみられる。 22年9月、22歳の女性マフサ・アミニさんがかぶり方が不適切だとして逮捕され、その後急死したことに対する抗議デモが広がると、風紀警察の活動は低調になった。しかし、今月13日以降、SNS上には風紀警察の取り締まりに関する投稿が相次ぎ、本格的な活動を再開したとみられる。
朝日新聞社