津布田にプライベートサウナ 「地元の魅力を発信したい」【山陽小野田】
サウナで温まった体を海風とともに〝整える〟プライベートサウナ「瀬戸内サウナかわらで」が、山陽小野田市津布田にオープンした。美容と自然にこだわった特製のサウナで、全国の愛好家に愛され、地元の魅力が発信できる場所を目指し、市出身の房野小夜子さん(44)が家族と力を合わせて運営している。 サウナは貸し切りの2室を設置。外装にスギ、内装にヒノキを使用し、1室で最大5人が利用できる。室温は110度を上限に自由に調節でき、利用者からは「ヒノキの香りでリラックスできる」と好評。小窓からのぞく海の景色にも癒やされる。 水風呂は屋外に設置した。海など周囲の自然を全身で感じながら、リクライニングチェアに体を預けてクールダウン。高温で痛んだ髪をトリートメントでケアするのは、美容師でもある房野さんのこだわりだ。 房野さんは、厚狭高を卒業後、大阪市の美容専門学校を経て、現在は滋賀県大津市で美容院を経営している。趣味が高じてサウナで健康と美容を提供したいと、目の前に青く穏やかな海が広がる津布田での開業を決意した。 18日に、叔父の髙橋裕堅さんと母親の島野澄江さんが経営する高橋瓦工事店の敷地を間借りしてグランドオープン。特製のサウナは同店との共同開発で、新しい使い方になればと瓦も素材として活用した。父親の島野利行さんも娘の夢を応援したいと、まき作りや芝生の整備を手伝っている。 店長として切り盛りするのは夫の博道さん(39)。妻の強い思いに賛同し、20年近く勤めた会社を辞めて支えることにした。「移住して、地域の人たちに本当に良くしてもらっている」と住民の温かさを肌で感じる。店から見える周防灘は琵琶湖の風景に似ていると目を細める。 「津布田でしかできない体験でもてなしたい」と、コテージやバーベキュー設備、時間限定のカフェも計画中。観光客だけでなく地元民にも愛される店を目指している。 問い合わせは同店(電話43-9979)へ。