部活動の早期入部スタート 「中一ギャップ」の緩和に 福島県会津美里町の本郷学園 義務教育学校の特色生かす
福島県会津美里町の本郷学園は、後期課程(中学校相当)から始まる部活動の早期入部を始めた。前期課程(小学校相当)6年生の希望者が対象。義務教育学校の特性を生かし、早い時期から部活動の雰囲気に慣れてもらうことで、新たな環境になじめない「中一ギャップ」の緩和につなげる狙いがある。 同学園では現在、6年の児童が卓球部に1人、ソフトテニス部に1人、特設陸上部に1人、陶芸部に2人が入部し、上級生と共に活動している。保護者の了承を得た上で希望する部活動に入ることができる。入部時期は部ごとの大会日程などによって異なる。 陶芸部では、新たに部員となった6年の讃岐和奏(わかな)さんと岸朋希さんが先輩部員と和気あいあいと交流し、作陶に励んでいる。讃岐さんは「部活動がある日が楽しみ」と笑顔を見せる。岸さんは「日常生活で使えるものを作るのが目標」と充実した様子。部長の讃岐昇真さん(8年)は「部員不足で思うように活動できなかった時期もあったが、新たに仲間が入ってきてくれてうれしい」と歓迎した。
早期入部の目的に、小学校から中学校への進学時に新たな環境や学習内容になじめず、不登校になったりする中一ギャップの解消がある。早期入部を取り入れている義務教育学校は県内で他にもあり、前期課程と後期課程のスムーズな接続につなげる取り組みの一つとして進んでいる。 本郷学園は「無理のない範囲で活動してもらうことが前提。早い時期から心と体を慣らして、より良い新年度のスタートにつなげていきたい」としている。 (会津版)