正月に実家でよく見る光景… 日本で製造されなくなった昭和ガラスが海外で流通。どういうこと?
古い家屋には昭和ガラスがよく使われていましたが、今の住宅事情の変化により昭和ガラスは見られなくなりました。 【解説資料など5枚】昭和ガラスの歴史や買取需要を要約して見る 一方で、最近古い家を解体する際に昭和ガラスを廃棄せずに活用する動きが出ています。 もし大掃除で使われなくなった昭和ガラスを処分しようと考えているのであれば、ぜひ求めている人に譲ったり、異なる形で活用してみたりすることも検討してみてください。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
昭和ガラスの需給バランスが崩れた歴史
昭和の時代に人気があった昭和ガラス、多くのメーカーが手掛けデザイン性も重視されました。 しかし、住宅事情によって流通量が激減していきました。 洋風化していったことや昭和ガラス自体にコストがかかることが要因だと考えられます。 需給バランスが崩れ、今ではその姿を見ることがほとんどなくなりました。
昭和ガラスの型が海外に流れ、日本でほぼ生産終了
日本で生産していた昭和ガラスは、当時使われていた型が現在は海外で使われており、日本での生産をほとんど終了しています。 国内で作られている型板ガラスは2種類のみとなっていて、以前と比べるとかなりシンプルなものです。 そのため、現在は海外から昭和型板ガラスを輸入しています。 ●海外の昭和ガラスは日本と同じもの? 昭和ガラスが海外で流通しているのは、日本で昭和ガラスを製造しなくなったこと、その型が海外に渡ったことが要因とされます。 海外で製造された昭和ガラスを輸入して、復刻版として販売しているお店もありますが、あくまで復刻版という扱い。かつて国内で製造されていたガラスは希少になりつつあります。 日本で使われていた型を使用して製造しているため、どのように捉えるかは人次第かもしれません。
昭和ガラスは昭和レトロブームで需要増加
昭和ガラスの人気は今になって高まり買取需要も増えています。 古い家を解体した際に昭和ガラスは廃棄されず、買取を依頼することで一定の金額になる場合もあります。 一方で、希少性というには数がまだ多く、大きいものでなければあまり買取価格がつかない側面もあります。 技術を駆使した昭和ガラスをただ捨てるのではなく、次の世代に伝えるという意味合いが強くなるかもしれません。 昨今、昭和ガラスが脚光を浴びていますが、要因のひとつに昭和レトロブームにあります。 昭和ガラスに限らず、あらゆるものに人気が集まっています。 特に着物や家具などは、収集している人が多くいます。 人気の高まりにより、日本で作られた昭和ガラスだけでなく、海外から輸入した昭和ガラス「復刻版」も注目されています。 ●昭和ガラスをお皿にリメイク 昭和ガラスは斬新なデザインのものが多くたくさんの種類があります。 そんな素敵なデザインをお皿に取り入れてリメイクしたものが人気を集めています。 レトロブームも手伝って、昭和の時代のアイテムとして若い人にまで活用されています。 昭和の型板ガラスならではの柄とガラスの繊細さが、より魅力をアップさせているようです。 昭和ガラスの柄が見事にお皿とマッチしています。 ●昭和ガラスをアクセサリーにリメイク 昭和ガラスは、お皿など食器だけでなくアクセサリーへリメイクされることもあります。 特に若い人達にとって昭和ガラスのデザインはとても斬新で興味深いもの。それを活かしてレトロ感を出した可愛いアクセサリーに蘇らせています。 指輪やネックレスなどにリメイクしたものが多く作られ、ガラス特有の美しさを出しています。 特にアンティーク感やレトロ感のあるものが人気を得ていて「レトロカワイイ」服が注目を集めている時代。 「西武園ゆうえんち」も、昭和レトロな雰囲気でリニュアルオープンしており、古い洋服を身にまとうお客さんが多く見られます。 それに合わせるアクセサリーとして、昭和ガラスはぴったりです。
参考資料
・西武ゆうえんち「西武ゆうえんちの楽しみ方をご紹介」
青木 絵莉華