三井不動産カップ2024で注目したい女子日本代表選手4選~
1年の休養から復帰の馬瓜エブリンと体を張って日本の行く先を照らす︎髙田真希
プレーオフ・ファイナルで富士通とし烈な争いを演じたデンソーアイリス。今シーズン、新たにデンソーに加わったのが馬瓜エブリンで、アグレッシブなプレーと抜群の統率力で皇后杯優勝、Wリーグ準優勝の立役者となった。 「(復帰のシーズンで)ファイナル第3戦までプレーできたことは誇らしいし、内容としてもいいプレーができたと思うので、自分のことを褒めたいと思います」と、充実の1年を振り返った馬瓜。そのシーズンでは、シーズン途中に日本代表としてOQTに出場。代表復帰戦ではあったが、要所を締めるシュートなどで貢献すると、積極的な声掛けでも仲間を盛り立てた。 若い頃から日本代表候補に選出され、世界大会を目指すメンバー争いは今回で3度目。だが、「自分の中で、誰にどう見られてるといったことを意識をすることが少なくなりました。それが開放感や自分の持っているものを出していいんだという考えにつながったと思います」と、馬瓜。1年の休養での気持ちの変化があったようで、「今までの(日本代表の)選手選考では年齢が下ということもあってガチガチでした。でも、日本のために必要なプレーをして、それで良かったら選ばれるし、ダメだったとしても、それがすべてではないと思えるようになったことが大きいです」と、思いを明かしてくれた。 休養期間中に携わった様々な仕事を通して得た経験をプラスに。馬瓜はこれからもエネルギッシュにコート内外でチームメートと自らを鼓舞していく。 デンソー一筋16年。10代の頃から日本代表として多くの国際大会に出場してきた髙田真希は、34歳となった今も衰えを知らない。それどころか、年々パワーアップしているといえるだろう。 銀メダルを獲得した東京大会では、キャプテンとしてポイントゲッターとしてチームをけん引。このとき指揮を執っていたトム・ホーバスヘッドコーチのもと、本格的に取り組んだ3ポイントシュートはいまや髙田の特長を語る一つとなり、今シーズンはセンターながら3ポイントシュート成功率でWリーグ1位となった(48.53%)。 日本代表の大黒柱である髙田は、得点やリバウンド、ディフェンスとその貢献度は大きい。その髙田は、数少ない他国との国際強化試合への思いをこのように発した。 「パリ大会までに強化試合がいくつかありますが、まずは北海道での試合。数少ない国際試合はすごく大事です。自分たちが積み重ねてきたものがどれだけ通用して、そこで自信を得ることができるか。(国際強化試合などで)自信を少しずつ積み重ねていくことが本番での自信になると思っているので、(三井不動産カップ北海道大会での)オーストラリア戦で、課題をどれだけ克服できるのか、それと新たな課題も得る機会にしたいです」 パリ大会に出場すれば、3大会連続の出場となる。長い代表活動では、うれしいことだけではなく、つらいこともあった。すべてが糧となり今がある。日本が誇るリーダーは、挑戦の夏をしっかりと見据えている。 文=田島早苗
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