岩手県「認知症希望大使」第1号 当事者 大坪さん(滝沢市)委嘱
県は4日、認知症への理解促進に協力する役目を担う「いわて認知症希望大使」(愛称・いわてオレンジ大使)として、当事者の大坪長六さん(81)=滝沢市=を初めて委嘱した。男性は今後、経験した情報の発信を通じて、認知症に対する理解を深めるための普及啓発活動を手助けする。 大坪さんは2022年3月にアルツハイマー型認知症の診断を受けた後、運転免許証を自主返納し、返納を考えている高齢者へのアドバイザーを務めているほか、認知症に関する市民講座や地域イベントなどで趣味の民謡を披露する活動などを続けている。 同日は県庁で委嘱状の交付式が行われた。達増拓也知事から委嘱状を受け取った大坪さんは「役に立つことがあればと思い引き受けた。自分の活動している姿が同じ病気の人やその周りの人を元気づけ、何かをしたいというきっかけになれるよう、できる範囲で頑張りたい」と決意を述べた。