アーセナルの攻撃は“組織的すぎる”? 思うように増えぬ得点数に「戦術プランが過度に構造化されている」と不安も
攻撃パターンが読みやすくなっているのか
今季こそプレミア制覇を実現したいアーセナルだが、12月末に躓いてしまった。ウェストハム、フラム相手に連敗してしまい、現在リーグ4位だ。決して悪い順位ではないが、最近のチームが問題を抱えているのは明らかだろう。 不安なのが攻撃陣だ。ここまでリーグ戦では37ゴールを挙げているが、これはTOP5に入っているトッテナム、マンチェスター・シティ、アストン・ヴィラ、リヴァプールの中では最も少ない。ここ最近はゴール前での迫力を欠いている印象だ。 この問題について、元リヴァプールDFで解説を務めるジェイミー・キャラガー氏はシステムに囚われすぎているのではないかと語る。 「昨シーズンはもうちょっとユルゲン・クロップ率いる リヴァプールを思わせる戦いぶりだったけど、今シーズンはよりマンチェスター・シティに似ているというのが一番いい言い方かな。素早いトランジションが減り、ボールを持つ時間が増えている。これは守備の安定には役立つと思う。でも、攻撃面ではどうだろうか?攻撃が組織的すぎるのではないかと思う」 対戦相手が警戒を強めているのも理由の1つだろう。そのぶん昨季に比べて縦に素早い攻撃を繰り出すが減り、ボールを持たされているような時間が増えているのかもしれない。 これに関してはプレミアリーグ公式サイトも、「アルテタの戦術プランは過度に構造化されているところがある。あまりにも予測しやすいロボットのような攻撃パターンにより、状況は悪化している」と指摘する。 アルテタはビルドアップの部分からチームにかなりの約束事を与えるタイプの指揮官で、その仕組みは美しい。しかし、そのパターンだけでは相手を崩せなくなっているのかもしれない。
構成/ザ・ワールド編集部