黒潮に乗って鹿児島に居着いた? 日本初記録のスズメダイ、若竹のような緑色にちなみ和名命名 かごしま水族館と鹿児島大研究チーム発表
鹿児島市のかごしま水族館と鹿児島大学総合研究博物館の研究チームは、南さつま市笠沙で採取したスズメダイ科魚類が日本初記録の種だったとし、標準和名「ワカタケスズメダイ」と命名したと発表した。 【写真】【地図】鹿児島県南さつま市の位置を確認する
研究チームの論文は、1日付の日本魚類学会の魚類学雑誌電子版で公開された。 同水族館職員の中村潤平さん(28)と山田守彦さん(50)が2023年4月に海に潜って捕まえた。体長は約6センチ。体色は若い竹のような緑色を帯び、尾びれや腹びれなどは白っぽい。 英名は「グリーンクロミス」で、東インド洋と西太平洋に広く分布する。これまでは18年に山田さんが笠沙沿岸で撮影した記録しかなく、標本に基づく正式な分布記録はなかった。 論文の筆頭著者の中村さんは「日本より南の海の魚だが、黒潮に乗って鹿児島まで送られ、居着いたと考えられる」と話している。
南日本新聞 | 鹿児島