「将来に不安がある人は選挙に行こう」…掘り進める〝青〟 ポスターで呼びかけた理由は 40人超が参加
「今なんとなく将来に不安がある人は選挙に行こう」 10月27日投開票の衆院選。その投票を呼びかけるポスターが10月中旬、SNSに投稿されました。これは、クリエイターたちが「投票へ行こう」とポスターで呼びかける企画に参加したもの。参加したイラストレーターは「投票へのかたいイメージを、少しでも身近に感じてほしい」と話します。(withnews編集部・金澤ひかり) 【画像】青いポスター、吹き出しの先にいる人の〝なるほど〟な行動
「自分の不安や不満に向き合うきかっけに」
ポスターをつくったのは、イラストレーターのミヤザキさん。普段は、人や動植物をモチーフにしたイラストを描き、本の表紙やイベントポスターなどを制作しています。 ミヤザキさんが投票を呼びかけたポスターは、全体がほぼ青一色。その青の中を、スコップを持った人が「青」を掘り進めるイラストが描かれています。 キャッチコピーは「今なんとなく将来に不安がある人は選挙に行こう」。 政治とカネの問題や物価高対策、安全保障など、特定のテーマを思い起こすような文言は入れず、受け手にゆだねる呼びかけが印象的です。 ミヤザキさんは「いまの生活に不満があったり将来に不安があったりする人はたくさんいると思います。でも、『それはあなたのせいじゃなくて今のシステムや社会のせいかもしれないですよ』『投票で変わる未来があるかもしれないですよ』ということを伝えたかったです」と語ります。 「自分がいま、何にモヤモヤしているのか、その気持ちに向き合ってみると、実はそれが社会の問題と繋がっていたりします。このポスターを見た人が自分の抱えている不安や不満と向き合うきっかけになれば、そして投票に行ってもらえたらいいなと思っています」 《2021年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙の投票率は、55.93%、2022年7月に行われた第26回参議院議員通常選挙は52.05%》
企画の一貫、ポスター印刷も
今回、ミヤザキさんがこのポスターを描いたのは、2021年の衆議院議員選挙から始まり、今回4回目となった「#投票ポスター2024」という企画の一貫。 イラストレーター・グラフィックデザイナーの惣田紗希さん、グラフィックデザイナーの平山みな美さん、編集者の岡あゆみさんが中心のプロジェクト「表現と政治」から派生し生まれたもので、イラストレーターや写真家、漫画家など表現を生業とする人たちが、投票や選挙でポスターを制作し、それを貼ったりSNSで拡散したりする企画です。 シンプルなイラスト上に、「VOTE」と選挙の日付だけが描かれたものや、和服の女性のイラストと共に「生活のために未来のために変えるために投票」と描かれたもの、クリエーターの「政治」に対する思いが綴られたもの、「接戦選挙の例」とデータを羅列したデザイン――。 10月22日時点で、ホームページ上には42人のクリエイタ-のポスターが発表されており、それぞれのポスターをクリックすると、クリエイタ-の思いを読むこともできます。 ポスターは印刷用PDFとしてダウンロードでき、企画者は「SNSでの拡散はもちろん、ポスターを貼れるスペースがある人はぜひお気に入りのポスターを印刷してさまざまな場所に貼ってください」と呼びかけています。