本命は上川陽子大臣!? "学級崩壊状態"の自民党内で始まる「初の女性総理レース」研究
■日本のチカラ、ドリル優子 その上川氏への対抗馬一番手は、欲を見せない上川氏とは対照的に、今年9月の自民党総裁選への出馬意欲を隠そうともしない高市早苗経済安保担当大臣(62歳)だろう。 無派閥でこれといった側近もおらず、〝おひとりさま〟状態が続いていた高市氏だが、昨年11月に主宰勉強会「『日本のチカラ』研究会」を設立すると45人もの入会者がはせ参じ、永田町を驚かせた。 「さらに2月8日には、旧安倍派議員が中心の『保守団結の会』の講師としても登壇し、連携の動きを見せている。このときの参加者は14人。『日本のチカラ』の存在も合わせて考えると、総裁選出馬に必要な推薦人20人を確保する見通しは立ったとみるべきでしょう。 そのせいか、岸田総理に万博延期を進言するなど、最近の言動には余裕すら感じます」(前出・自民党番記者) 小渕優子選挙対策委員長(50歳)の周辺も騒がしい。1月下旬に茂木派を離脱すると、参院茂木派の幹部ら8人も次々と追随。「小渕グループ」結成の動きを強めている。 「現茂木派はかつて小渕さんの父・小渕恵三元総理がトップだった派閥で、その流れを継いだ竹下亘、青木幹雄といったかつての大物政治家が『いつか優子を日本初の女性総理にする』と口にしていたのは有名な話。参院茂木派出身者が結束すれば、推薦人20人を集めることは可能でしょう。 ただ、そうはいってもまだまだ実績は足りず、〝ドリル優子〟(後援会の不透明な会計データが入ったPCがドリルで破壊され、証拠隠滅されたとの疑惑)の汚名も払拭できていない。勝負は『次の次』と考えるのが妥当でしょう」(前出・鈴木氏) そして、最後に〝場外〟から乱入の噂について。注目されているのは、公職選挙法違反で起訴された柿沢未途衆院議員(自民党を離党)の辞職に伴い、4月28日に東京15区で行なわれる補選だ。 「補選実施が決まった直後の2月2日、小池百合子東京都知事(71歳)が、岸田総理、茂木幹事長と相次いで会談したんです。 自民党としては、所属議員の不祥事で行なわれる補選には候補を出しづらい。そこで『ファーストの会』の候補に自公が相乗りし、事実上の勝利を得ようというシナリオが話し合われた可能性があります」(前出・有馬氏) 問題はそのファーストの会の候補者だ。有馬氏が続ける。 「7月で2期目の都知事任期が終わる小池さんが、この補選に出馬するのではとの臆測が広まっているんです」 ただし、もともと小池氏が狙っていたのは国民民主党とファーストの会の合併、そして自身の国政復帰というシナリオだったものの、国民民主の分裂で話は立ち消えになったともいわれている。単騎で補選に乗り込んでも当選の可能性は高いが、その先のシナリオが描けるかどうか。 「東京都連をはじめ、自民党内の〝小池嫌い〟は相当なものですから、そう簡単に自民党には復帰できない。そうなると、ただの無所属議員になってしまうリスクもあるわけで、補選に出馬するかどうかは微妙です」(有馬氏) 日本初の女性総理はこの中から誕生するか? 写真/時事通信社