【学童保育の地獄絵図】忙しいワーママが巻き込まれたトラブルとは...子供のトラブルが「親同士のトラブル」へ連鎖する令和の小学生事情
小学生が、授業終了後に日中に友達と遊んだり工作などをしたりして過ごす学童保育(放課後児童クラブ)。 「 また妊娠…?」不仲なのに次々子供を出産…もしかして多産DV?増殖し続ける従兄弟家族に恐怖を感じたわけ。 施設によっては延長システムを使えば19~20時まで子どもが過ごせるとあって、小学生の子どもの面倒を見ることが難しい共働き世帯などにとって、授業後の子どもを家で留守番させる不安を解消してくれるありがたい施設だ。 全国学童保育連絡協議会の調査によると、2023年現在の全国の学童保育入所児童数は前年から5万5千人以上増え、140万人余りだという。そんな便利な学童保育だが、異なる学年の生徒が1~2ヶ所の建物に集まって過ごすため、さまざまなトラブルが起きやすい。 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「学童という場所にはさまざまな家庭から子供が集まります。家庭によってルールや常識は異なりますし、子供は何かと子供同士で衝突しがちです。学童でトラブルが起こることは必然と言えるかもしれませんね。」 子ども同士だけでなく、価値観の違う保護者とのやりとりもまたしかり―。
土田直子さん(仮名・40歳)は、夫と長男、長女を育てる4人家族である。長男が小学校に入学する時点で学童保育の利用を決めていた。夫婦とも実家が遠く、親のサポートを受けられない上に共働きだからだ。 「息子が学校から帰ってきてから一人で留守番させるのは不安でした。幸い学童利用の申請は問題なく通ったのでよかったです」 同じ保育園だったママ友のうち、フルタイムで働いていたのは直子さんだけ。つまり、学童保育に通うのも長男だけだった。 どちらかというと人見知りの長男が学童保育に慣れてくれるのかと当初は心配していたものの、長男はすんなり学童保育になじみ、学童保育での友達も増えたという。
「うちの学童保育の先生方は、皆さんとても明るくて、お迎えに行った時『今日こんな風に過ごしてました』『一緒にこれ作ったんですよ』などと直接教えてくださるんです。 親としては息子の様子がよく分かってとてもありがたかったですね。『学童保育』は働く親にとっては最高な仕組みです!」 仕事が遅くなり、延長時間ぎりぎりにすべり込む日もあったが、長男はいつも楽しそうな様子だった。帰宅後は学童であったことを自分から話してくれる。小学校とはまた違う体験ができる場、直子さんは学童保育をそんな風にとらえていた。 そんな中、長男が4年生になった春に一人の転校生が学童保育に入ってくる。 「同い年の男子です。長男とは別のクラスだったのですが、友達がいない上に遠方から引っ越してきて家の近所の様子もよく分からないようで。家が隣のブロックだと知って、息子はいろいろと教えてあげるようになり、自然と仲良くなったみたいでした」 ほどなく長男はその転校生・Tくんと友達になり、学童でほぼずっと一緒に過ごすようになった。授業が終わるとTくんが長男をクラスの前まで迎えにくるといったこともあったらしい。 「毎日のようにTくんの話をする息子は本当に楽しそうでした。4年生になってしっかりしてきたこともあって、私も夫もすっかり安心していたんです。夏休み中の『あの事件』が起きるまでは...」 夏休みは、子供たちが開放的に楽しむ反面、生活リズムが崩れることも多く、睡眠不足からイライラやストレスが増え、トラブルも起こりがちだという。 子は夏休みでも、親たちは「仕事がある」という環境で起こったトラブルは他人事ではない...。 ★★後編はこちら★★では、Tくんが起こした事件と、Tくんの母親の無責任すぎる態度について取り上げる。 取材・文/浜野由衣 PHOTO:Getty Images
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