（写真：Game*Spark）

パブリッシャーGrabTheGamesとUpgradePointは、Scienart Gamesの手がけるファンタジー酒場経営アドベンチャーゲーム『Ale ＆ Tale Tavern』をPC（Steam）向けに2024年9月5日リリースしました。 【画像 全40枚】荒れ果てた酒場を再建！最高の接客には冒険や栽培も欠かせない 本作は、オープンワールドのファンタジー世界を舞台に、プレイヤーが廃墟だった酒場の新たなオーナーとなる作品。料理や酒の製造・提供や店の掃除だけでなく、原料を確保するための栽培や牧畜、釣り、狩猟などの要素も用意されています。 また、個性豊かなキャラクターが登場するストーリークエストでは、モンスターとの戦闘や世界の冒険も待ち受けています。ゲームは最大4人まで参加可能で、1人でじっくりと酒場を経営することも、仲間たちと色々な仕事を割り振りながら協力することもできます。 本稿では、Steamユーザーレビューにて“非常に好評”の評価を得ている『Ale ＆ Tale Tavern』のプレイレポートをお届けしていきます！ 店経営ゲームはだいたい掃除から始まりますね 本作の物語は、主人公が新たなオーナーとなった酒場「Ale ＆ Tale」に到着するシーンからスタート。荒れ果てた店の近くには商人のテントがあり、この土地で暮らすためのアドバイスや店を再建するための目標を与えてくれます。 まずは店に板が打ち付けてあるので、商人から斧を購入して壊していきます。店の中はゴミや壊れた資材が散乱しているので、斧やホウキを使いながらどんどん店を綺麗にしていきましょう。近年のお店経営ゲームはだいたいこの作業があるなあ。掃除で店のスペースを確保したら、いよいよ開店準備です。 お客さん用のテーブルや料理用のコンロ、醸造施設、食器洗い機などを設置していきます。基礎のエールづくりは、水と大麦を醸造施設に入れて素を作り、発酵樽で寝かせることで完成します。結構時間がかかるので、少しぼんやりしていたのですが、気が付けば何やら主人公がうめきだしています。 なんと、酒場に突如ゾンビが現れて主人公を攻撃しています。そう言えば商人がそんなこと言ってたな、と思いつつ、最初に買った斧で撃退しました。そうしている内に醸造も終了し、麦粥も仕込んで開店準備が完了。開店前から、やや死にかけの店主が経営する酒場、ついにオープンです！ お金と経験値を稼いで経営拡大！ お店の経営は、入口の看板を「開店/閉店」にすることでいつでも変更可能。昼夜の概念がある本作ですが、夜中でも開店にしておけばお客さんは来てくれます。ただし、ゾンビが店の中に出るとみんな逃げてしまうので、なるべく明るい時間のほうがいいのかも知れません。 お客さんは椅子に座ってからオーダーを出すので、対応する料理をサーブしましょう。完食後には経験値とお金を払ってくれますが、たまに酔っ払って動かなくなる人もいるのでホウキでつついて対処しましょう。また、食べたあとのお皿やジョッキは水で洗わなければ再利用できません。 お店の経営でレベルが上がれば使用できる食材や施設、道具などがアンロックされます。最初はお粥とエールくらいしか提供できなかった酒場も、茹でたとうもろこしやステーキ、ケーキなども作れるようになっていきます。本作は「同じ料理を提供し続けると入手経験値が減る」仕様なので、新しい料理を作ることは重要です。 経営レベルが上がることで酒場の塞がれていた部屋が解放され、より多くの施設が置けるようになります。施設が増え、客席が増えれば当然やるべき作業が増えていくので、しっかりとした導線の確保や食材の調達、在庫管理を行うことも重要です。さらに、フィールド上のお客さんに料理を届ける配達業務も受けられます。 業務自体は比較的シンプルで、真面目に業務を続けることで、どんどん稼げるようになっていきます。ストーリーとともに栽培や牧畜、釣りなどの要素も増え、酒場の経営はどんどん盛り上がっていきますよ。 ファンタジー世界を冒険しよう！ ゲーム内で重要なのは、酒場で提供する食材の確保です。基本的な初期料理を作るための麦などは商人から購入できるのですが、高度な料理のためには自力で調達しなければなりません。 フィールド上にはいくつかのバイオームがあり、それぞれ野生のイノシシや巨大カエル、オークなどが生息しています。イノシシを倒せばお肉が手に入りますし、モンスターを倒せばアイテムやお金などが入手可能で、酒場の経営に大きく役立ちます。各地にはアイテムが入った箱や樽も落ちています。 また、経営レベルが上がることで、商人からさまざまなクエストを受けられるようになります。クエストによっては新機能がアンロックされることもありますが金銭的な報酬はほとんど無いため、酒場の経営とのバランスを取ってクリアしていきましょう。 戦闘で気を付けなくてはならないのは、主人公は基本的に戦闘で弱いという部分。斧でイノシシに殴りかかっても、ちゃんと回避を意識しなければボコボコにされてしまいます。クエストを進めればクロスボウも使えるようになりますし、経営レベルで剣や錬金設備なども入手できるので、まずはじっくりお店を育てましょう。 クエストを含めて世界を冒険すれば作れる料理の種類も増え、経営で獲得できる経験値も安定します。ただし、初期の酒場周辺で簡単に作れる料理だけでも最低限の稼ぎはできるので、まったく焦る必要はありません。酒場経営が成長に繋がるので、自分なりのプレイスタイルで遊んでいくことが大切です。 『Ale ＆ Tale Tavern』は、丁寧で遊びやすい経営＆冒険アドベンチャーです。料理や経営面では初期状態からわかりやすく、プレイを続けていくことでどんどん拡がっていく面白さも体験できます。なによりお客さんが酒に、料理に喜んでくれるのも嬉しいところです。酔っ払いはホウキで追い返しますが。 今回はソロプレイで遊びましたが、ゲームとして十分遊びやすく、クエストなどで詰まることもありませんでした。ただし、どうしても一回にお客さんをもてなせる数には限界があるので、店の規模が大きくなっても、なかなか座席数を増やせないのは悩みどころでした。 ゲームとしては基本的な操作性やプレイの拡張性、遊びやすさなど非常に秀逸です。オフラインプレイでもゲーム内ポーズができない、日本語翻訳のクオリティなどいくつか改善してほしい部分はあるものの、リラックスして遊べる経営と、どこかおかしい冒険クエストを楽しめる、高い評価なのも理解できるプレイ感の作品です。 経営拡大やクエストなど、急がずゆったり遊べるファンタジー酒場経営ゲーム！マルチ向けだけどソロでも楽しめるスパよ！ タイトル：Ale ＆ Tale Tavern 対応機種：PC（Steam） 記事におけるプレイ機種：PC（Steam） 発売日：2024年9月5日 記事執筆時の著者プレイ時間：16時間 価格：1,530円