〈街の侵攻を画策?〉勝手に動く“奇妙なパンダ像”の真相…全部で何頭いるのか
実は全部で12頭! 残りのパンダはどこに?
全部で12頭いるパンダたちは、みんな2019年7月生まれの5歳。パンダ広場にいるパンダが注目されがちだが、ここにいるのは8頭で、松坂屋上野の屋上にも4頭が放牧されているという。 これまでにパンダの入替はないが、「現在パンダ広場の1頭は、身体測定のためお出かけ中です」とのこと。たしかに、くろもんさんのバズった写真には7頭しか写っていないが、ほかの写真には8頭いることが確認できる。一頭ずつ徹底した健康管理がされているようだ。 また、パンダ広場にいるパンダのなかで、2頭だけが緑のハートの台座に乗っているのだが、こちらについては「もともと12頭全部がハートの台座に乗ってました。いつも外にいますので、大雨、台風、雪、暑さ、寒さなどの影響でハート台座が壊れてしまい、現在は2頭だけハートパンダが残っています」との説明が。悲しいことではあるが、それだけ上野御徒町を見守ってきた証ともいえるだろう。 パンダ広場では年間を通じてさまざまなイベントが催されている。平日は「青空キッチン」としてキッチンカーが軒を連ね、土日はご当地マルシェをはじめ、あげものと相性抜群なお酒が楽しめる「アゲフェス」(2024年6月)や盆踊り大会(2024年8月)、プロレス団体「大日本プロレス」によるパフォーマンス(2024年8月)など、上野御徒町民だけでなく多くの来訪者が一緒になって楽しめる場が作られている。 そんな時にイベントを盛り上げるために一役買っているのが、このパンダたちだ。 「子パンダたちはイベントのお手伝いをしています。出店者さんの指示のもと、あちこち自由に動いてます。ときにはフォーメーションを組み、ときには円陣を組み……。日々の子パンダたちのフォーメーションには特に決まりなどありませんが、子パンダはそんなに重くはないので、陣形は組みやすくなっています」
管理者からのお願い「優しくてあげて」
どうやら、パンダは各イベンターが自由に動かして、そのフォーメーションを決めているそうだ。ただ、「傷つきやすいのでらんぼうに扱うのだけはやめて、優しくしてあげてください」とのこと。 このパンダ広場を訪れると、いつも多くの人がパンダを触りながら一緒に記念撮影をしているが、扱いにはくれぐれも気を付けてほしい。 そんな地域に愛されているパンダについて、くろもんさんは「上野御徒町は外国人の方を含む老若男女の多くの方がいらっしゃるのですが、愛くるしいパンダは誰からも愛される存在で上野御徒町にピッタリな動物だと思っています。上野御徒町のいろんなお店にパンダがいるので、隠れパンダを探して遊ぶのも楽しいです。笑 もちろん本物のパンダを上野動物園まで見にきて欲しいです!」と話す。 人知れず動くパンダのオブジェの秘密―。そこには、どんな人をも歓迎する上野御徒町民の懐深い愛があった。 取材・文/集英社オンライン編集部
集英社オンライン編集部