プレミア勢対決は延長戦までもつれる激戦。尚志が青森山田下す
第23回東北高等学校新人サッカー選手権大会は1月29日、Jヴィレッジにて準決勝が行われた。ピッチ9では青森1位青森山田と福島1位尚志が対戦した。 【フォトギャラリー】青森山田 vs 尚志 共にプレミアリーグEAST参入チームということで、前半から激しいぶつかり合いとなった。青森山田は序盤DF小沼蒼珠(2年)のロングスローから決定機をつくったり、FW桑原唯斗(1年)が前半だけで4本シュートを放つなど果敢にゴールを狙ったりと決定機をつくったが、先制したのは尚志だった。28分FW長坂隼汰(2年)が左サイドを抜け出し、MF小笠原啓太(2年)を経由して、最後はU-17日本高校選抜候補MF大内完介(2年)がゴールを決めた。前半は尚志リードで終えた。 後半は青森山田も反撃。立ち上がりの37分、MF別府育真(2年)が相手陣内でドリブルで仕掛け混戦となり、最後はMF山口元幹(2年)がゴールに押し込み同点とした。その後両チームは激しく攻め合ったが、ゴールを奪えず試合は1-1で延長戦へともつれた。 延長前半は無得点だったが、試合が動いたのは延長後半だった。87分、途中出場のFW千住澪央(2年)の仕掛けからのシュートがポストに跳ね返り、こぼれ球をMF西丸由都(2年)が押し込み、ついに再びリードを奪った。青森山田は終盤ロングスローやコーナーキックのチャンスでGK松田駿(1年)が前に上がるなど、何とか得点を奪おうとしたが、尚志の守備の集中は切れず、2-1で尚志の勝利した。 延長戦までもつれた激闘を制したのは尚志だった。仲村浩二監督は「この試合で出し切ろう、次の試合(決勝)のことは一切考えなくて良い」と最初からこの青森山田戦を主力メンバー、決勝をサブメンバーで臨むプランで戦わせ、選手たちに100%出し切らせたのが勝利につながった。先制点の起点となり、延長を含めて90分間全力で走り抜き、攻守で貢献したFW長坂は「相手の青森山田はプレミアリーグでも戦うチームで、絶対負けられなかったので、勝てて良かったです。自分はドリブルやパスでチャンスメイクして、守備で助けることもやろうと思いました」と献身的にプレーできたのが活躍につながった。身長164cmと小柄な選手だが、青森山田の屈強な守備陣に対しても「小さい頃から小さかったので、大きい選手をたくさん経験しているので、コツが分かっています」と間をすり抜け決定機をつくった。