「爪の裏にはバクテリアがいる」と非難も…それでもネイルに800万円注ぎ込む“令和のシザーハンズ”が話題
映画『シザーハンズ』の主人公は、両手がハサミでできた人造人間のエドワードだ。指を動かすたびに、ハサミがカチカチと金属音を鳴らす……。そんな世界的に有名なキャラクターに姿を重ね、「エドワード・シザーハンズ」というニックネームを持つ男性がいる。彼はすさまじい情熱とコストをネイルに注ぎ込んでいる。 【画像を見る】爪が長くても器用にナイフとフォークを使って食事をする“令和のシザーハンズ”
2週間に一度、15万円かけてネイルサロンに通う
ニューヨーク出身のライアン(25歳)は、まつげエクステのアイリストとして働いている男性だ。彼の自慢は10cm以上のばした両手のネイル。美しく派手にアートを施している。 ネイルサロンには2週間ごとに通い、ネイルアート1回に約760ポンド(約15万円)をかける。これまでネイルに注ぎ込んだお金は、4万ポンド(約800万円)超えだ。また、ネイルアートにかかる時間も半端ない。最長で8時間かかったそうだ。一般的なネイルアートの何倍もの長さにアートを施すため、要する時間もコストも桁違いなのだろう。 そんなライアンはもう4年以上もこのネイルの長さを維持している。こんなネイルにしようと思ったきっかけは、いつも爪を長く伸ばしていたという祖母の存在だ。「爪がならす音や、祖母がきれいに入れていた‟クレイジーなデザイン“が大好きだった」とライアンは言う。そして「自分もいつか、同じようなネイルにするといつも思っていた」のだ。
日常生活は支障なし、でもネットで叩かれまくり…?
ずっと憧れていたネイルを実現しているライアンだが、映画『シザーハンズ』のエドワード並みに、ネイルをカチカチと鳴らしている彼の姿を見ると、「長すぎじゃないのか?」「日常生活を不自由なく送れているのか?」という疑問が生まれるかもしれない。 だがライアンいわく「みんなができることは、だいたいできる」という。靴紐を結んだり、ドアを開けたりといった日常の動作は、SNSを通じて紹介している。卵を割るほか、アイリストとしての仕事も、すこし時間がかかるかもしれないが、難なくこなしているのだ。「普通の人より1分くらい時間がかかるだけで、苦労していることをあげるなら、小さなグラスを洗うこと」だそうだ。 ネイルがあまりにも長く、またライアンが男性であることから、「高すぎるゴミ」「シザーハンズでしょう」「彼の爪の裏には多くのバクテリアがいる」などと、SNSで叩かれることも少なくないという。 しかし彼は「男の子がこんな長いネイルにしていることに、みんな怒っているんだと思う」と話し、「自分の爪はゴミでもないし、美しいと思う」と主張している。 爪を伸ばす理由について、周りの人からは「注目を浴びたいから」と揶揄されるが、本人は「ただ美しいから」だとし、「ネイルで自分をよりよく表現できていて、ネイルが自信を与えてくれている」という。短い爪に戻ることはないと語っている。
文:佐藤まきこ