【光る君へ】道長、ついに代名詞「この世をば」の歌披露も漂う不穏な空気に「傍目には権勢最高、しかし…」の声
女優・吉高由里子主演のNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜・午後8時)の第44話「望月の夜」が17日、放送された。 今回、道長(柄本佑)は公卿らにも働きかけ、三条天皇(木村達成)に譲位を迫るも、代わりに三条の娘を道長の息子・頼通(渡邊圭祐)の妻にするよう提案される。しかし、頼通はすでに妻がいるため、その提案を拒否。道長は悩んだ末、皇太后の彰子(見上愛)に相談したところ…。 一方、まひろ(吉高由里子)は父・為時(岸谷五朗)から予期せぬ相談を受ける。さらに源氏物語の執筆を続けていると、ある決意を固めた道長が訪ねてきて…というストーリーだった。 (以下、ネタバレがあります。ご注意下さい) 今回、「望月の夜」の副題通り、彰子(見上愛)が太皇太后、妍子(きよこ=倉沢杏菜)が皇太后、威子(たけこ=佐月絵美)が中宮となり、3つの后(きさき)の地位を道長の3人の娘が占めたことで、その権勢は絶頂に。 しかし、その実態は妍子に「父上と兄上以外、めでたいと思っている者はおりませぬ」とさげすんだ目で言い放たれるものだった。 それでも、その夜の威子が中宮となったことを祝う宴で「今宵は誠に良い夜だ。歌を詠みたくなった」とつぶやいた道長は満月を見上げながら自身の代名詞とも言える「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも 無しと思へば」の歌を詠んだ。 ついに描かれた道長を象徴する歌の披露シーンにネットも沸騰。放送中にはX(旧ツイッター)のトレンドワードで「#光る君へ」がこの日、投開票が行われた「 #兵庫県知事選挙2024」に次ぐ2位に急浮上した。 ネット上には「道長の望月の歌、ついにキターー!」、「大河ドラマはついに望月の歌のその日に到達」、「道長すげーな ここまでの境地に至った人間は何人いたであろう」などの待望の声の一方、道長に返歌を求められた藤原実資(秋山竜次)が「そのような優美なお歌に返す歌はございませぬ」と、やんわりと拒否するなど漂う不穏な空気に「傍目には権勢最高、しかし、このビミョーさ。後味の悪さ、不穏」などの声も集まった。 大河ドラマ63作目となる同作。吉高は2014年に連続テレビ小説「花子とアン」のヒロインを演じており、朝ドラと大河の両作品の主演は4人目になる。 脚本は2006年の大河ドラマ「功名が辻」やドラマ「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」「星降る夜に」などを手掛けた大石静氏が担当。大河の中でも数少ない平安時代を舞台に、世界最古の女流作家とも呼ばれる紫式部/まひろ(吉高)の生涯を描く。音楽は冬野ユミ氏、語りはNHKの伊東敏恵アナウンサーが務める。
報知新聞社