【神戸】天皇杯の徳島戦に向けて再始動 酒井高徳と宮代大聖の離脱は長引く可能性も
ヴィッセル神戸は7日、神戸市内のいぶきの森球技場で公開練習を行った。 順位こそ4位から変わらなかったものの、5日のサンフレッチェ広島戦では2戦連続3得点での快勝。ガンバ大阪、FC町田ゼルビア、鹿島アントラーズ、広島と続いた連戦を2勝1分け1敗の勝ち点7で乗り切った。この結果に吉田孝行監督(47)は「上位とやるには大事な時期になってきて、そこである程度満足いく勝ち点は取れた。離されないようにっていう最低限はできたと思う」と手応えを語った。 昨季同様に夏場も「走る神戸」は変わらないが、その中でも状況に応じた戦いをできているのが結果にもつながっている。指揮官は「ハイプレスに行くことと、ミドルブロックで対応することをしっかり使い分けてできている。だから夏場落ちるということはそこまで心配していない」とチーム状況に自信。この日の練習でも「1人1人があと50センチ、1メートル寄せる!」と声をかけていた通り局面でのこだわりは保ちながら、幅のある戦いの継続を狙う。 好調の一方で、主力に離脱者が続いているのは不安材料になる。6月30日鹿島アントラーズ戦で負傷した元日本代表DF酒井高徳(33)、直近2試合を欠場しているFW宮代大聖(24)は復帰まで時間を要しそうな状況。右足を痛めた酒井の状態について指揮官は「(しばらく)かかるんじゃないですか」と話し、右足付け根あたりを痛めているという宮代に関しては「まだ今の現状では,明確にわからない。もうちょっと時間がたって見えてくる感じ」とし、検査はしているが症状の特定に時間が必要になっている状況を明かした。 FW大迫勇也(34)、FW武藤嘉紀(31)が調子を上げている状況とはいえ、負傷するまで今季リーグ全試合に出場してきた2人の離脱期間が長引くようであれば、今後の戦いにも影響を及ぼしそうだ。 10日にJ2徳島ヴォルティスと戦う天皇杯3回戦は、中2日でリーグの北海道コンサドーレ札幌戦(札幌ドーム)を控えていることもあり、メンバーを入れ替えて臨む見込み。9月にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)が始まることも見据え、吉田監督は「当然必要な選手たちだし『やったろ』っていう選手もいると思う。もちろん期待している」と出番を与えられる選手たちの奮起を期待。J3カターレ富山と対戦した5月のルヴァン杯と6月の天皇杯2回戦で、MF井手口陽介(27)のスルーパスに抜け出してからのマイナスクロスでアシストを記録しているMF飯野七聖(27)は「出た試合で結果を残せているので、まずそれを続けるしかない。リーグで還元できずにもどかしいこともあるけど、自分のストロングを生かしてああいうシーンを作ることはできる。しっかり見せるしかない」とアピールにつながるプレーに意欲を見せた。【永田淳】