ジャッキー・チェン日本愛で13年ぶり電撃来日、70歳迎えても殺人的スケジュールで「借金返済」
中国の俳優ジャッキー・チェン(70)が11日、都内で行われた自身の50周年記念映画「ライド・オン」(ラリー・ヤン監督)舞台あいさつで、約13年ぶりに来日した。 【写真】自身のものまねをするジャッキーちゃんを追いかけるジャッキー・チェン この作品で海外での宣伝は行ってこなかったが、愛する日本のファンのために多忙を極めるスケジュールを縫って電撃来日。登壇するなり「皆さん、こんばんは! お久しぶりです。映画見た!?」と日本語であいさつするなど、日本愛を全開にした。 ◇ ◇ ◇ ジャッキーの日本への愛に、一点の曇りもなかった。「日本に来るのは容易ではないですよ。6日前はカナダにいた。その4日後にロスに行き、香港に帰って1日撮影して、今日来た」。殺人的なスケジュールを乗り越えてでも来日したのは「長年応援し、ずっとサポートしてくれている」日本のファンのためだった。 そこまで多忙なのは「コロナが終わって“借金返済”している状況。3年で、5本に出た。ストップなし」と口にした、コロナ禍明けの映画撮影ラッシュのためだった。「カナダでクランクアップした作品は『カラテ キッド2』」と、10年の「ベストキッド」の続編を撮影したと明かした。また05年の主演映画「THE MYTH/神話」の続編も撮影を終えたと説明。「先月、もう1作、終えたばかり。アルツハイマーの先輩の話です。その後、広州に行ってパンダを描いた映画『Pプロジェクト』に出演した」とも語った。 司会から、日本に来て食べたいもの、やりたいことは? と聞かれると、日本語で「かに、ラーメン…九州ラーメン。あと、わさびね」と笑みを浮かべた。この日に続き、六本木、池袋で3日間連続の舞台あいさつを行う予定だが「監督と次の撮影を準備していて、10月にマカオでクラクインの予定」と語る新作の準備もあり時間はないという。 ただ、中国の映画関係者の間では、ジャッキーが日程の合間を縫って日本国内で新作のロケハンをするらしい、との情報も流れている。そのことを踏まえてか、ジャッキーは「本当に長い間、応援してくれてありがとうございます。皆さんのためにも、毎年1本くらい出演して、また皆さんに会いに来たい」と再会を約束。舞台あいさつの終盤に映画の主題歌「青春故事」を生で熱唱した後「応援して下さい。どうもありがとうございます!」と日本語であいさつし女性ファンと熱い抱擁を交わした。【村上幸将】 ◆ジャッキー・チェン 本名陳港生、芸名成龍。1954年4月7日、香港生まれ。京劇や中国武術で鍛えた身体能力を生かし、ブルース・リー主演の72年「ドラゴン怒りの鉄拳」、73年「燃えよドラゴン」に出演。74年「タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道 序章(燃えよジャッキー拳!)」で初主演。78年「スネーキーモンキー蛇拳」「ドランクモンキー 酔拳」で人気を不動のものとした。79年「クレイジーモンキー笑拳」で監督に進出し、80年「ヤング・マスター」で脚本も手がけた。95年「レッド・ブロンクス」が全米興行収入初登場首位を獲得。98年の米映画「ラッシュアワー」の大ヒットでハリウッドスターとして地位を築いた。血液型AB。 ◆「ライド・オン」 香港映画界伝説のスタントマン、ルオ・ジーロン(ジャッキー・チェン)は、ケガで第一線を退き撮影所に住み込み、借金取りに追われながら愛馬チートゥとエキストラなどをこなす日々を送っていた。チートゥが競売にかけられる危機に陥り、ルオは法学部で学ぶ疎遠だった1人娘シャオバオ(リウ・ハオツン)を頼る。シャオバオは恋人の新米弁護士ナイホア(グオ・チーリン)を紹介も、スタントに入れ込むあまり母と離婚し、体を張ったチートゥとの危険なスタントに固執するルオを受け入れられない。