県外からも訪れる地元の金屋食堂 お目当てはふわふわの「だし巻き卵」 原点は「おばあちゃんが教えてくれた卵焼き」
仕事前に向かった窯元
「世界一のだし巻き玉子」を目指す矢野さんは、家族の誕生日など、年に5日ほどしか休まないといいます。 矢野恭平さん 「休みなしでできるのは今だけだと思う。『あの時、もう少し料理をやっておけばよかった』とか、『仕事に向き合う時間があればよかった』と思いたくない」 この日、仕事前の時間を使って矢野さんが訪れたのは、福岡県東峰村の窯元です。去年から、店で使用する食器を購入しています。 矢野恭平さん 「多分、料理はお皿で決まります。ごはんを食べに行った時は、絶対に家で見ないようなお皿のほうがいい」
東峰村の食器で「被災地の現状を知ってほしい」
東峰村の食器を使うのは、食器自体の良さだけが理由ではありません。 矢野恭平さん 「去年福岡県で起きた豪雨で報道されたのは、久留米市などがメインでした。でも東峰村も7年前の豪雨からやっと復興しつつあったところでまた起きた。ユーチューブでも発信していますが、被災地の現状を食器を使っている人に知ってほしい。それが唯一僕にできることかな」
金屋食堂の「だし巻き卵」東京へ
今年4月には期間限定ながら東京でだし巻き玉子を提供することになりました。「朝倉展」という催事に出店することが決まったのです。 「世界一」に向けて一歩ずつ進む矢野さん。その根底にあるのは、変わらぬ「地元を大切にする思い」です。 矢野恭平さん 「地元で応援してくれている人がいるので期待に応えられるように。金屋食堂が人が集まるような場所になってくれたら嬉しいです」