2023年の国内ローコード/ノーコード開発テクノロジー市場は1225億円、2028年には倍増以上に
IDC Japan株式会社は25日、国内ローコード/ノーコード/Generative AI(生成AI)開発テクノロジー市場予測を発表した。同市場全体の2023年の市場規模(売上額ベース)は1225億円で、2023年~2028年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は17.1%で拡大し、2028年には2701億円になると予測している。 ローコード/ノーコード開発プラットフォームは、業務のデジタイゼーションやデジタライゼーション、またDXを促進するものとして国内市場で急速に普及が進んでいる。その中で近年、生成AIを活用したアプリケーション開発の支援機能が発展しており、開発者体験を大きく変えつつあるとのこと。 IDC Japanによれば、多くのベンダーが生成AIの活用に焦点を合わせた製品の強化を加速しており、生成AIはローコード/ノーコード開発における自然言語インターフェイスとして、そして、コーディングアシスタントやテスト自動化ツールなどを始めとしたソフトウェア開発ライフサイクルに渡るインテリジェンスとして、急速に機能実装が進んでいるという。 一方で、IDC Japan株式会社 Software & Servicesのリサーチマネージャー、木村伸一氏は、「ベンダーはユーザー企業が生成AIに対する期待と成果のギャップを生じないように、適切なビジネス目標の設定から効果的なアプリケーションの構築、ビジネス成果の達成までを導いていくことが重要となる」という点を指摘している。 なおIDC Japanが定義する同市場には、開発プロセスを合理化または自動化することで、フルタイムの開発者がより迅速に開発タスクを行えるようにする製品だけでなく、従来の開発環境でコーディングするために必要となる知識の一部、またはそのすべてを抽象化する開発インターフェイスを提供することにより、組織のLOB(Line-of-Business)開発者を支援する製品が含まれているとのことで、これらの製品では、生成AI技術が従来の技術を補完し始めているという。
クラウド Watch,石井 一志