「友達が死のうとしている」…韓国警察、通報・出動から救助まで緊迫の28分
【05月14日 KOREA WAVE】「友達が命を絶とうとしています。助けてください」 4月28日午後6時19分。ソウル道峰警察署に1本の緊急電話がかかってきた。受話器の向こうの女性は震える声で「町内の集まりで知り合って親しくなった友人が、自殺をしそうだ」として「友人がどこにいるのかわからない」と足をばたつかせた。 通報を受けた警察は直ちに対応に乗り出した。2人が町内で親しくなったという事情をふまえ、その女性Aさんの住所を聞き、警察は直ちに住所周辺のモーテルを確認し始めた。自殺の場合、宿泊施設でよく発生するためだ。 マンション団地が密集する該当地域には、モーテルが1カ所しかなかった。警察は通報1分後には近隣地区隊に出動を指示した。該当のモーテルを管轄地に置く道峰1交番のカン・ボムジョン巡査ら4人が、4分後には現場に到着し、待機していた通報したAさんとモーテルに入った。 モーテルのオーナーの協力で、防犯カメラを確認。Aさんに自殺を暗示するメールを送った友人Bさんが部屋に入ったことが確認できた。警察がマスターキーを借りて、Bさんの部屋に入ろうとすると、黒い煙に包まれたのだ。死ぬ決心をしたBさんが、着火炭を放ったのだ。 ベッドに横になった状態で発見されたBさんは、呼吸はできるが、煙を吸って意識を失った状態だった。警察官はBさんの状態を確認すると、すぐに廊下の外に引きずり出して救助作業を続けた。 カン巡査がBさんに直接心肺蘇生法(CPR)をする間、他の警察官は煙が充満するモーテルで、他の客が安全に避難するように案内した。応急処置を済ませたBさんを、救急車に引き渡したのは午後6時47分。最初の通報から、救急車に乗せるまで30分もかからなかった。 警察関係者は「申告受付対応から現場出動まで、迅速な対処、救助ができた」としている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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