「ぼうぜ鯖」解禁、販売始まる 秋深まるほど乗る脂 旬の味覚、姫路の海から全国へ
兵庫県姫路市家島町の坊勢島近海で養殖されたマサバ「ぼうぜ鯖(さば)」の販売が1日から、市内の漁港などで始まっている。旬の時期に食べてもらおうと、出荷する坊勢漁業協同組合(同町坊勢)が姫路観光コンベンションビューローと連携し、同日を販売解禁日として初めて設定した。10月末まで育てることで品質を高め、市内外に広くPRするのが狙いという。 【写真】丸々と成長した「2年もの」 ぼうぜ鯖は同漁協が手がけるブランド魚で、妻鹿漁港(同市白浜町)にある直売店や市内の飲食店で味わえる。例年5~6月に播磨灘で子サバを取り、巨大な海上いけすで成長させる。島の近海で取れたカタクチイワシなどを与え、身が肥えた秋から翌年春にかけて出荷する。 これまでは10月中に流通するケースもあったが、脂の乗りが悪いことも。解禁日を設けることで、味や品質を維持管理できるという。同漁協の上西典幸参事は「おいしい状態で食べてもらいたい」と話す。 全国的なブランド化を目指し、10月30日には東京で試食イベントを開催。報道関係者やインフルエンサーら約70人にふるまい、好評だったという。上西参事は「秋が深まり、水温が低くなると、さらに脂が乗っておいしくなる」とアピールする。 今月30日の午前9時~午後2時には、妻鹿漁港にある同漁協直営の「姫路まえどれ市場」で「ぼうぜ鯖祭り」が開かれる。同市場TEL079・246・4199 (辰巳直之)