“防災瓦”で被災地を支援!工場で50%増産、復興に向けて瓦業界が動き出す
耐震シミュレーションでは、1981年に定められた新耐震基準を満たしていれば、瓦屋根でも倒壊しなかったという結果に。建物自体の地震対策が、重要だと述べた。
災害に強い“防災瓦”で日本の原風景を築く
現在、愛知県陶器瓦工業組合で製造されている瓦はすべて、災害への対策を施した“防災瓦”だ。“防災瓦“とは、瓦の1枚1枚を互いに組み合わせることで、地震や台風で飛ばされにくい構造となっている。さらに、瓦は“再利用”することが可能。割れてしまったり、規格外となったりした瓦は細かく砕かれ、粘土と混ぜて再び瓦の材料や園芸用の土などに利用することができるのだ。
発災時、街のあちこちで散らばっていた瓦も災害廃棄物として捨てられるのではなく、資源として新たに生まれ変わることができるのだ。
「愛知県陶器瓦工業組合」の杉浦理事は、「古い街並みがひとつの観光資源でもあった。そういった街並みが日本の原風景でもあったのかなと思います」と、石川県を訪れた際に感じた思いを振り返る。続けて、「そういった街並みを今後後世に残していくために、瓦というもので建てられた建物が必須なのかなと思っております。我々も微力ではありますけれども、お手伝いさせていただきたいと思っております」と被災地への思いを語った。 さまざまな角度から、被災地への復興支援に向けて動き出した瓦業界。災害に立ち向かう瓦の存在が、日本の原風景を再び築いていくことだろう。