チャールズ国王、「キルト」をよく着用するのはなぜ?
※この記事には、ドラマ『ザ・クラウン』の内容に関する記述が含まれます。 離婚した元妻とその新たな恋人とされる男性が南仏でバカンスを楽しむ様子にパパラッチの関心が集まるなか、チャールズ皇太子(当時)はそれに対抗しようと、一緒にスコットランドに滞在中だった息子の王子たちとの写真を撮影し、公表することを計画したという。 【写真】すぐ取り入れたい、世界のロイヤルの秋冬ファッション20選 だが、ウィリアム王子もヘンリー王子も、“ばかげたこと“だとして関わりたがらなかったとされる。Netflixのドラマ『ザ・クラウン』シーズン6の第2話では、このときの出来事が再現されている。
――ヘンリー王子は父の提案に対し、「友だち皆にからかわれる」「キルトを着て、羊飼いの杖を持てばなおさらだ。(マザーグースの)“小さな羊飼い”だと言われる」と抵抗。皇太子は結局、キルトの着用については譲歩。撮影に協力することについて、息子たちの同意を取り付ける。
ウィリアム皇太子もヘンリー王子も、キルトを好んで着用したことはない。だが、チャールズ国王は子どものころから、プライベートでもキルトを好んで身に着けている。 7歳の誕生日に公開されたポートレートでも、結婚後にダイアナ妃と撮影した家族写真でも、スコットランドの伝統的なイベント「ハイランドゲームズ(ハイランドギャザリング)」を観覧するときにも、キルトを着用している。
2023年5月の戴冠後には、それを記念した特別なタータンを制作。9月にはその生地で仕立てたキルトを公の場で初めて披露した。グリーンとブルー、レッドの3色を使用したその新しいタータンは、スコティッシュ・タータンズ・オーソリティ(STA)がデザインしたという。
そのデザインは、国王が長年にわたってスコットランドの文化や伝統衣装をサポートしてきたことを象徴するものとされている。実際、国王がキルトを身に着けている写真の多くはスコットランドで、特にバルモラル城で撮影されたものとなっている。