「お笑い界トップに君臨」する松本人志でも…テレビタレントの「生殺与奪」を握る“CMスポンサー”
《芸能リポーター・石川敏男の芸能界“あの出来事のウラ側は……”》 「泣く子と地頭には勝てない」 【画像】すごい…!車中から女性を眺める松本人志と女性を必死に口説く千原ジュニア という言葉通り、テレビ局はスポンサーには逆らえない――。 それを如実に示したのが、今回の『ダウンタウン』松本人志さんの『ワイドナショー』(フジテレビ系)を巡っての“すったもんだ”だろう。 旧ジャニーズ事務所・ジャニー喜多川さんのセクハラ問題もスポンサー離れを起こし、松本さんの性加害疑惑報道にもスポンサー撤退が持ち上がっているようだ。 スキャンダルを報じた『週刊文春』と全面対決するために芸能活動を休止すると所属する吉本興業が発表。 《事実無根なので、闘いまーす。ワイドナショーに出ます》 と、宣言した松本さん。昨年3月で自主降板していた番組に出演し 《休養前のファンの皆さん(いないかもしれんが)へのご挨拶のため。顔見せ程度です》 とSNSで報告していた。 フジテレビも松本さんの発信に驚いてはいたようだが、 《放送内容など、番組の詳細についてはお答えしていません》 と出演を認めていた。 ところが、同じ吉本興業の人気者『ロンドンブーツ1号2号』田村淳さんや、ワイドショーのコメンテーターらに 「自分が出演していたフィールドで、発言するのはおかしい。事実無根ならば、記者会見で話をすべきだ」 という声が多く持ち上がった。オレも福岡のローカル放送『めんたいワイド』(FBS福岡放送)の番組の中で、同じ意見を言わせてもらった。 そんな中、週刊文春は、第2弾をぶち上げた。 前回は『スピードワゴン』の小沢一敬さんが女性を集める幹事役。第2弾では、現在米国に移住しているお笑い芸人・たむらけんじさんと『パンクブーブー』黒瀬純さんが、女性とのパイプ役と報じられている。小沢さんは、 《報道にあるような、特に性行為を目的として飲み会をセッティングした事実は一切ありません》 とし、今まで通り芸能活動を続けると所属事務所が発表。だが、4日後の14日には小沢さん自身から申し入れがあったとして、活動休止を発表した。 また、たむらけんじさんもロスのラジオ局『たむけんがLAにいるよ~』に出演し 《ダウンタウンの松本さんと僕を含めたメンバーが飲み会を女性としたと。その内容が載っているんですけど、そういう飲み会があったのは事実です》 と、飲み会を開催してことは認めたうえで、 《ただ記事に書かれているようなことを目的としたのでは決してなくて、僕の感覚では合コン。女性と一緒に飲む、飲み会的な感覚でやってしまった》 と“性加害”的な飲み会であったことは否定したが、飲み会自体をしていた事実は大きな波紋を広げた。 そんな混乱の中、フジテレビは『ワイドナショー』への出演を急遽取りやめ。 「吉本興業と協議の上、総合的に判断しました」 と、たった1日で出演を取り消した理由を説明したが、背景にはスポンサーの“意向”が見え隠れする。 すでに出演していた収録番組を放送するにあたり、アサヒビールやサントリーから番組スポンサーの名を外すように申し込まれていた。CMは流れ、スポンサーは降りなかったが、“提供表示”は消えていたそうだ。各局、収録済みのものについては放送するとしているが、その後の番組存続については、検討中だという。 それにしても、記事の内容については否定していても、それが表に出てしまった時点で、制裁を加えられる。CMスポンサーが芸能人の“生殺与奪”を握る恐ろしい世の中になったとは思う。 だが、被害にあった女性たちを救うためにも、ハッキリさせないといけない。松本さんがこの難局をどう乗り切るかは、一刻も早く「名誉棄損、事実無根」の裁判を起こすこと。そして、本人の会見なのだろう――。 文:石川敏男(芸能レポーター) ‘46年生まれ、東京都出身。松竹宣伝部→女性誌記者→芸能レポーターという異色の経歴の持ち主。『ザ・ワイド』『情報ライブ ミヤネ屋』(ともに日本テレビ系)などで活躍後、現在は『めんたいワイド』(福岡放送)、『す・またん』(読売テレビ)、レインボータウンFMにレギュラー出演中
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