JR路線存廃や公立高校存続に揺れる新見市で市長選…立候補の現職と新人は「人口減少・少子化対策」を訴え 17日投開票 岡山
KSB瀬戸内海放送
11月17日に投開票が行われる新見市長選挙。現職と新人の2人が立候補していますが、ともに争点にあげているのが「人口減少・少子化対策」です。 【資料】減り続けている新見市の人口
(無所属・現職/戎 斉 候補) 「人口減少、これを解決するために『ヒト・モノ・カネ』が流入する街への転換を図っていく、1期目の公約を土台としてさらに充実してまいりたい」 (無所属・新人/石田 實 候補) 「自然消滅都市に、自治体に区分されているけど、そういうことは絶対にさせないように、ぜひとも若い人が輝けるような街を目指して舵を切りたい」 新見市長選に立候補したのは、届け出順にいずれも無所属で、2回目の当選を目指す現職の戎斉(えびす・ひとし)さん(68)と元新見市議会議長で新人の石田實(いしだ・みのる)さん(68)です。 現職の戎斉さん(68)は民間企業を経て1991年に新見市役所に入り、副市長などを務め、4年前の市長選で初当選しました。今回の選挙戦では1期目からの「継続」と「充実」をアピールしています。 (無所属・現職/戎 斉 候補) 「1期目の継続から2期目の更なる充実へ向けてこの4年間いろいろな種をまかせてもらった。その種がこれからやっと実を結ぶ時期になってきた」 新人の石田實さん(68)は民間企業の社長を経て、2013年の新見市議選に初当選、2021年から2年間議長を務めました。初めての市長選では即座にやる「実行力」と「決断力」をアピールします。 (無所属・新人/石田 實 候補) 「若い人が地元へ残ってもらえるような、新見に来てもらえるような、皆さんと一緒になってこの荒波にあらがって持続可能な新見市を築いていきたい」 現職と新人の一騎打ちとなった市長選。双方が市の大きな課題としているのが「人口減少」と「少子化」です。 新見市の人口は減り続けていて、10月末時点では約2万6000人となっています。また、国の研究所が2023年公表した推計によると、2050年には1万5000人を割り込むと見込まれていて対策が急務となっています。 戎さんは選挙戦で、1期目に取り組んできた出産祝い金の増額や小中学校の給食費実質無償化など、これまでの実績をアピール。そして、移住の受け皿となる区画整理や新見駅周辺のにぎわい創出などを行い、人が流入する街づくりを進めたいとしています。 (無所属・現職/戎 斉 候補) 「人口減少対策というのは1つや2つの施策ができたからといって功を奏するものではないという認識を持っている。堅実に確実に実現化・具現化をしていきたい」 石田さんは市内にある新見公立大学の知的資源やスキルを生かして、市民の健康や福祉の充実を図りたいとしています。また、大学を防災の拠点とするために道路の新設を進めるなどし、限られた財源の中で市民に安心・安全を提供したいとしています。 (無所属・新人/石田 實 候補) 「人口減少も全然止まっていないし、ヒト・モノ・カネの流入がなかなかしにくいということで、どこまで抑えていくかということだと思う。やっぱり今やっていることを変えていかないと」 人口減少・少子化に加え、JRの路線存廃や公立高校存続に揺れる新見市。選挙は11月17日に投票が行われ、即日開票されます。
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