神戸の急成長を見せるチーム得点王が3戦連発となる芸術ボレー弾 チームも4連勝で首位キープ
◆明治安田Jリーグ ▽第14節 神戸1ー0福岡(15日・ノエビアスタジアム神戸) 1993年5月15日のJリーグ開幕から31年の記念日に熱戦が繰り広げられ、神戸はFW宮代大聖(23)の3戦連発となる今季7点目が決勝点となり、ホームで福岡に1―0で勝利。2022年に5連勝して以来の4連勝で首位の座を守った。オリジナル10対決では、3位の鹿島が3―1で広島に快勝。東京VはG大阪と引き分けた。C大阪はFWレオセアラ(29)が今季11ゴール目をマークしたが、敵地で町田に1―2で敗れ、3連敗で6戦未勝利となった。 * * * * * * * 均衡した展開を破ったのは、宮代の芸術的な一撃だった。後半27分、DFラインの背後に抜け出そうとする宮代の動きを見逃さなかった元日本代表FW大迫が、左足で絶妙なスルーパス。背後から来た浮き球をスライディングしながら右足のダイレクトで捉えた。今季7点目となるスーパーボレーで先制のネットを揺らした。 チームを2年ぶりの4連勝に導いた23歳は「ボールが最高だったんで、冷静にキーパーを見て決めるだけでした。サコ君に感謝したいです。(大迫の)ボールがそんなに速くなかったので、あれぐらいの時間があったら仕留めないといけない」。難易度の高いシュートを涼しげな表情で振り返った。 3戦連発と絶好調のチーム得点王。好調の秘けつを聞かれると、本職のFWではなく一列後ろのインサイドハーフでプレーしている影響を口にした。「後ろのポジションでセカンドボールも拾わないといけないから、足を動かすことを意識しています。相手の足が止まっている時にいかに動けるかは考えている」。この日も、疲れが見えた福岡DF陣を置き去りにする動き出しが決勝弾につながった。 高校3年生で川崎とプロ契約。世代別代表で2度のW杯を経験するなど能力は以前から高く評価されていたが、今季から加入した神戸で大迫や元日本代表FW武藤らとプレーするなかで急激に成長している。キャリアハイは22、23年の8得点。更新は目前だが「誰かと競うとかは意識しないで、毎試合狙っていくことが結果につながる」と宮代。ここまで4得点のエース以上の輝きを放つ23歳は、頼もしさを増す一方だ。(種村 亮) ◆宮代 大聖(みやしろ・たいせい)2000年5月26日、東京都港区生まれ。23歳。川崎の下部組織を経て、高校3年生だった18年にトップチーム昇格。19年にJ2山口に期限付き移籍し翌年復帰。21年は徳島、22年は鳥栖でプレーし23年に再び川崎復帰。今季から神戸に完全移籍で加入。J1通算114試合31得点、リーグ杯通算15試合2得点、J2通算19試合2得点。178センチ、73キロ。血液型A。
報知新聞社