〈鹿児島市長選〉市民の関心高まらず?過去3番目に低い投票率 今回と併せ過去20%台だった選挙での共通点とは…
24日投開票があった鹿児島市長選の投票率は27.21%で、過去最低だった2016年の25.00%は上回ったものの3番目に低かった。衆院選から間もない短期決戦で市長選の存在感が薄まったほか、両候補の主張の違いが際立たず、市民の関心は高まらなかった。有権者の7割に当たる約35万5000人が棄権した。 【写真】〈関連〉鹿児島市長選挙投票率の推移をグラフで見る
同市長選は1983(昭和58)年以降、投票率が5割を切る状況が続き、特に直近の4回は20~30%台と低迷。今回と過去20%台だった96年、2008年、16年の計4回はいずれも現職と新人の一騎打ちだった。 今回は告示の約1カ月前に衆院が解散。陣営の体制づくりが遅れたことも影響が大きかった。両候補の主張に関しても、サッカースタジアムの整備手法などで細かな違いはあったが、市民生活に関わる大きな対立軸に発展しなかった。 市議補選との同日選で、投票率は最低とはならなかったが、新人4人で争った前回20年の38.16%から10.95ポイント減らした。 市長選で20%台となるのは鹿児島市以外の九州・沖縄の中核市、政令指定都市では珍しい。大分市が07年25.02%、那覇市が1996年25.97%、熊本市が2022年28.26%にとどまっている。 ■ □ ■ 鹿児島市長選と市議補選(欠員1)の期日前投票の投票者数は4万2824人となり、前回2020年を6332人下回った。選挙人名簿登録者数(16日現在)に占める割合は8.69%で、前回より1.17ポイント下がった。市選挙管理委員会が24日発表した。
期間は18~23日の6日間。投票所は市役所本庁と8支所、東桜島合同庁舎、イオンモール鹿児島(東開町)、市勤労者交流センター(中央町)、鹿児島大学、鹿児島国際大学の計14カ所に開設した。ほかに主権者教育の一環として市長選・市議選では初めて、市立3高校(鹿児島玉龍、鹿児島商業、鹿児島女子)で実施した。 期間中最多は最終日の23日で1万2150人。投票所別では市役所本庁が1万93人で最多。谷山支所が6487人、イオンモール鹿児島6342人。旧5町域は計4901人だった。市立3高校では生徒ら166人が投票した。 前回20年は投票率が38.16%で期日前投票は4万9156人が利用した。
南日本新聞 | 鹿児島