B2ベルテックス静岡がプレーオフ進出…リーグ最終戦で最終1枠自力でつかみ取る
◇B2リーグ 第32節 ベルテックス静岡75ー68福岡(21日・照葉積水ハウスアリーナ) ベルテックス静岡が今季リーグ最終戦でプレーオフ(PO)最後の1枠を自力でつかみ取った。福岡を75―68で下し、西地区4位でワイルドカード2位を確保。B2昇格1年目で悲願のPO切符をつかんだ。8チームが出場するPO(2戦先勝方式)は来月3日に開幕。ベルテは敵地で東地区1位のA千葉と対戦する。 *** 勝利の瞬間、ベルテックスの選手が歓喜に沸いた。リーグ最後の一戦でPO切符をつかんで福岡まで足を運んでくれたブースターと喜びを分かち合った。この日、チーム最多の19得点をマークしたチーム最年長のケニー・ローソン・ジュニア(35)は「この1試合に懸かっていったので、POに出るためにすべてを注いだ」と、選手の気持ちを代弁した。 耐えた。第3クオーター(Q)途中で最大15点あった点差が第4Qには一時、4点差まで縮められたものの、逃げ切った。「POに入れたことがうれしい」。ファクンド・ミュラーHC(50)も内容よりも勝ちきったことを喜んだ。 最終的には、29勝31敗で青森、神戸と3チームが並んだが、当該同士の対戦成績でワイルドカード2位を確保した。24節の熊本との第1戦(3月2日)で再延長の末に敗れ、そこから2試合連続で1点差敗退。崩れかけた奈良の第2戦(第25節)から立て直して残り14戦で10勝4敗。最後には苦手だった敵地4連戦で4連勝してよみがえった。 POの初戦はA千葉と激突する。「失うものは何もない。B1に一番近いチームとやれるのは、いい経験になると思う」と、岡田雄三(28)が気合を入れる。滑り込みで権利を手に入れたベルテが、“下克上”をもくろむ。 (塩沢 武士) 〇…ベルテの敵地でのPO進出を後押ししようと、静岡市内では2日連続でパブリックビューイング(PV)が行われた。JR東静岡駅近くのカフェレストランには約100人のファンが集まった。選手のサインで埋め尽くされたTシャツを着た高木宏章さん(49)は「シーズン途中は勝ちきれない試合もあったけど、最近はまとまりが出てきていた」と喜びをかみしめた。試合後には選手控え室とPV4会場がリモートでつながれ、さらに盛り上がりを見せた。 ◆順位決定 WC争いは最終的に上位3チームが29勝31敗で並んだ。リーグの規定で3チームが勝敗で並んだケースは、対戦間の成績で順位を決めるため、別表の通り、計4勝2敗で勝ち越している青森が1位、5勝5敗のベルテが2位でPO出場権を獲得。3勝5敗の神戸は3位となった。
報知新聞社