番記者のちょっといい話 巨人・井上温大、ONE PIECEの考察動画などで培ってきた『考察力』がマウンドで生きた
巨人は3日、中日13回戦(前橋)に6-1で勝利した。群馬県前橋市出身の井上温大(はると)投手(23)が凱旋登板し、自己最長の8回を投げて5安打無失点。前橋商高3年夏の県大会決勝で敗戦して以来、約5年ぶりのマウンドで躍動し今季3勝目を挙げた。 【写真】凱旋勝利を挙げ、客席へサインボールを投げ込んだ巨人・井上 日頃から培ってきた『考察力』がマウンドで生きた。井上は球場に向かう車中などでYouTubeに上がっている考察動画を聞きながら球場入りする。「趣味がなくて音楽とかも飽きてしまうけれど、考察を見るのは好き」。漫画ONE PIECEの展開を予想する考察動画などを見ながら考える力を養っている。 投球での考え方も変わった。昨年までの4年間で1勝。5年目を迎え、内海投手コーチの助言や戸郷や山崎伊の投球を分析し、打者との駆け引きの重要性を再確認した。「今までは打者に対して思い切りいっていたけど、駆け引きができることで余裕が生まれたのは大きい」と自身の成長を〝考察〟した。(巨人担当・樋口航)