【マイルCS】田口 ニホンピロキーフで“師匠”大橋師に恩返しだ!「京都のマイルは合うと思う」
恩返しに燃えている。2年目の田口貫太がマイルCSで4度目のG1騎乗。ニホンピロキーフは師匠である大橋師の管理馬。師弟タッグでは初めての大舞台だ。 「大橋先生がいたからこそ乗鞍に恵まれているのだと思っています。お世話になっている先生と一緒にG1の舞台に立てることを本当にうれしく思います」 1年目に35勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手のタイトルを獲得。今年も既にキャリアハイの37勝。大橋師のバックアップの下、順風満帆な騎手人生のスタートを切った。今夏はフランスに武者修行へ。その期間は厩舎の人手が減ることになるが、「先生に“行ってこい”と背中を押していただいた」。師匠、厩舎への感謝をかみしめながら、貴重な経験を積んだ。 ニホンピロキーフとは昨年8月の初騎乗から12戦連続のコンビ。酸いも甘いも共にし、その特長は知り尽くしている。近3走はいずれも5着。「重賞でも差のない競馬ができています。前走のカシオペアS(1800メートル)がいい位置で運べて、あとは伸びるだけ…というところで伸びきれなかったので、現状はマイルの方が脚を使ってくれるのでは」と距離短縮を歓迎。全4勝を直線平たんのコースで挙げ、今回と同舞台のマイラーズCではソウルラッシュ、セリフォスに続いて3着と健闘している。「京都のマイルは合うと思います。リズム良く運べれば」と虎視眈々(たんたん)と一発を狙っている。 大橋厩舎としても21年阪神JF(ナムラリコリス=17着)以来3年ぶりのG1出走で、勝てばニホンピロアワーズで制した12年ジャパンCダート以来12年ぶりの戴冠となる。田口自身も先週のデイリー杯2歳S(ドラゴンブースト)で半馬身差の2着。JRA重賞初制覇に「あと少し」まで迫った。「ずっと乗せていただいているオーナーには感謝しかありませんし、少しでもいい結果を出して恩返しできれば」。貫太が男になる。 ◇田口 貫太(たぐち・かんた)2003年(平15)12月10日生まれ、岐阜県出身の20歳。23年3月4日に阪神でデビュー。競馬学校第39期生で同期に石田拓郎、河原田菜々、小林勝太、小林美駒、佐藤翔馬がいる。父の輝彦さんは笠松競馬の元騎手で現調教師、母の広美さんも笠松競馬の元騎手。JRA通算1276戦72勝。1メートル56、45キロ。