【伊藤亜和】note大バズりで人生激変した27歳の最注目文筆家&モデルが明かす“夢の叶え方”とは?|JJ
やりたいことに言い訳せず、まずはやってみる
――もう少し、アドバイスについて真面目に踏み込むと、このウエブのJJ世代の20代の女性たちは、伊藤さんと同年代。やりたいことができなかったり、自分に歯がゆい思いをすることを繰り返している。そんな同世代に向かって伝える、夢の叶え方を教えてください。 亜和:弟が……。 ――え、弟? 亜和:また話が脱線して、長くなると思いました(笑)? いや、弟を例に出した方がわかりやすいかなと思いまして。弟がいるんですけど、やっと21歳で引きこもりが終わって、最近バイトと、モデルの仕事も始めました。いろいろな人と関わりができて、とにかく今は“ワナビー”が芽生えた頃。最近「Vtuberの会社を立ち上げて、社長になりたい」とふわっふわしたことを言い出したんですよ。そのためにはまずは大手事務所に入って、専属のVtuberになるんだ、と。私よりも低くて小さな声でボソボソ言い出して。 ――なるほど。 亜和:「そんな話し方でVtuberになれるわけはない!」と頭ごなしに言っても、ダメだなって思ったので「まずはVtuberする環境がないとしても、まずは人前でしゃべる準備をしてみれば」と言ったんです。そうすると「俺はゼロからイチは作れない」とかモソモソ言っているんですよ。(笑) 環境、資金とかが整っていないとか。これ、まさに21歳の私もそうでした。
――最初の一歩を踏み出すのがなかなかできないんですよね……。 亜和:例えば「小説書きたい」と思うなら、まずは一行でも書いて、カメラの前や人前に立つ仕事がしたいなら、とりあえずスマホのカメラを自分に向けて、何かしゃべってみる。今、自分がどこにいるのかをわかるためにも、それに近いことをやってみる。何かになりたい人には「とにかくやってみる」です。 ――言い訳せずに、まずは動くことですね。 亜和:プロ野球を見て「あいつ打てねえな、バカやろー!」と言っているおじさんほど、野球はできないじゃないですか。まずは自分が何にもできないんだ、と自覚をすること。その後、確実に技術をつけて、自信とまではいかなくても、いつスポットライトを浴びてもいいように、自分を持っていく。急にバズった時「え、私が? 驚きました~」と言うことは演技で言っていいんです。でも心はどっしり、バズりに備えて、構えておきましょう。 ◼️存在の耐えられない愛おしさ/1,500円(税別)/(株)KADOKAWA バズったnoteの記事「パパと私」はもちろん、各媒体での連載記事、自身の半径5メートル以内にある家族、友人、バイト、旅行……など、日々の出来事を独特の文調で綴った、読み応えと共感心あふれる一冊。本作にてエッセイデビュー。 撮影/まくらあさみ 取材/小林久乃 編集/齋藤菜月