開新学園と台湾の大学、半導体の人材育成で連携協定
熊本市の開新高と熊本工業専門学校を運営する学校法人開新学園と台湾の明新科技大は20日、半導体関連の人材育成に関する連携協定を結んだ。協力体制を構築し、生徒や職員、研究者らの交流を促進する。 明新科技大は2021年、台湾で初めて半導体を専門に学ぶ学部を創設した。台湾積体電路製造(TSMC)など半導体関連企業から支援を受け、技術者育成に力を入れている。明新科技大が半導体関連の人材育成で日本の高校と協定を結ぶのは初めて。開新学園が大学側に協定締結を打診した。 明新科技大は開新高や熊本工業専門学校の生徒や卒業生を、留学生や研修生として受け入れる。教授や講師の派遣も想定している。 県庁であった締結式で、開新学園の甲斐達也理事長は「半導体教育の強化や生徒の国際的な視野を養うことにつながる」と意義を語った。明新科技大の林啓瑞学長は「高校で半導体の基礎を学んで関心を持ってもらい、われわれの大学で実務的な知識や技術を身につけてほしい」と歓迎した。
開新学園はTSMCの熊本進出を契機に来年度、開新高に半導体情報コース、熊本工業専門学校に半導体工学科を設置する。半導体関連の教育推進のため、10月には東海大と連携協定を結んだ。(後藤幸樹)