「SHOGUN 将軍」ゆかりの伊東と熱海 ゴールデン・グローブ賞4冠の快挙称賛 PRに力
米配信ドラマ「SHOGUN 将軍」がゴールデン・グローブ賞で真田広之さんの主演男優賞や作品賞など4冠を達成したことを受け、ドラマで脚光を浴びた英国人ウイリアム・アダムス(三浦按針)ゆかりの伊東市などの関係者からは称賛の声が上がった。 按針は江戸時代、外交顧問として仕えた徳川家康の命を受け、伊東市の松川河口で日本初の洋式帆船を建造した。現場付近には按針と船のモニュメントが並び立っている。顕彰活動に取り組む伊東按針会の武智幹夫会長は、今回の受賞について「大変喜ばしい」と笑顔で語り、「歴史文化が残る伊東の素晴らしさをより多くの人に広める契機にしたい」と力を込めた。 伊東最大の催しとして今夏も開かれる「按針祭」に合わせ、「将軍」の時代考証を担当した国際日本文化研究センター(京都市)のフレデリック・クレインス教授による講演会が計画されている。伊東市の小野達也市長は「昨年のエミー賞に続く快挙」と受賞の一報に驚きの声を上げ、「伊東が改めてクローズアップされる良い機会」と話した。 将軍の第1話は按針をモデルにした英国人航海士が熱海・網代の漁村に漂着した場面が描かれた。ドラマ撮影はカナダで行われたものの、網代の地名が世界に発信された。網代温泉観光協会長で熱海市議会議長の川口健さんは「聖地巡礼のような形で熱海の網代が注目されることに期待している。観光PRと誘客促進につなげたい」と語った。
静岡新聞社