「2時間アガって、数時間嘔吐が続いた」被害者続出の大麻グミ 使用者が語る「恐ろしすぎる副反応」
「マンチーはありましたね。食べた瞬間、すごい腹減っちゃって。大麻じゃなくても、これでいいじゃんと思いました。なんたって捕まらないんですから」 【独自入手】すごい…! 若者に流通する「合法大麻グミ」の実物写真 30代にして麻薬密売歴が15年のA氏は、大麻グミを「食った」感想を、驚きをもってこう表現した。「マンチー」とは大麻をキメた後にわいてくる激しい空腹感、ともなって食欲が増進する状態を表す言葉だ。 今月3日、都内の押上駅で20代の男女4人が、翌4日には、東京都小金井市で開催されていた祭りで、もらったグミを食べた男女5人が病院へ搬送された。 さらに15日夜には、東京都板橋区のマンションで20代の男女2人が、手のしびれ、動悸の症状で病院へ搬送された。いずれも「合法大麻グミ」によるトラブルだ。 警察によると、都内では他にも、グミを食べて病院へ搬送されるケースが確認されているという。さらに大阪でも今年に入って、同様のグミを食べた十数人が体調不良に陥るなどしたという。 果たして大麻グミとはどういったものなのか。どんな味がして、どのような効果があるのか。本誌が薬物の売人経験もあるA氏にコンタクトを取ると、冒頭のように大麻グミの使用経験を語った後に、その効用についても語った。 「自分が試したのは1/2個だけ。1個食ったら多分、死んでたな思ってる。僕が食べたものは、パッケージにも『効果が出てくるまで遅いから、2個目は食わず1個だけにしてくれ』と書いてるんですよ。というのも、はじめの2時間とにかくハイになった。ファミレスでいっぱいメシ食ったりして最高だったけど、後から食ったもん全部、数時間かけて吐いちゃったからね。それから意識を失ってぶっ倒れるように寝た。 こういう副作用みたいなものは、個人差があるようです。というのも、一緒にやった友達は気持ち悪くなんなくて。そいつも半分だけしか食ってないのに『5時間ぐらい経ってもまだキマってる』なんて言ってましたね」 若者の大麻汚染が深刻だ。’23年1月に報じられた’21年までの厚生労働省の集計によると、大麻事犯の検挙人員は8年連続で前年比から増加しているという。さらに、そのうち30歳未満の検挙人員の増加率が著しいという。そんな中、合法大麻グミをはじめとする危険ドラッグを扱う店舗は、現在、都内やインターネットを中心に急速に拡大している。 事態を重く見た当局は今年8月、幻覚作用や記憶障害など、健康被害が懸念されるなどとして、THCH(テトラヒドロカンナビヘキソール)という多くのグミに使われていた大麻由来成分を禁止した。 しかし、新たに出てきたのがHHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)だ。大麻由来の成分に似せた合成化合物で、THCHに似せて作られている。 SNSや、「メルカリ」などフリマアプリで気軽に買える環境が、若者への蔓延を加速させている要因だ。原料がネットで買えるので、可愛い女の子が自分の手作りのブツを、ブランド化して売っていたりもする。 「バズりたいからか、ちょっと可愛い子が顔出しして、『オリジナルの大麻グミ作りました、フォロワーさん買ってください』って売ってるんですよ。インフルエンサーみたいに、それで生活してるってやつもいるくらいです」(前出・A氏) 一つ規制されると、法のループホールを探し、成分を変えたものが登場する、いたちごっこが繰り返されている。たとえ合法と謳われていても、健康を損なう極度に危険な薬物と変わらないという認識を強く持つべきだろう。
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