深作組がイプセン「人形の家」を能舞台で上演、ノラ役に声優の夏川椎菜
「ノラ-あるいは、人形の家‐」が5月23日から26日まで東京・銕仙会能楽研修所、6月1・2日に茨城・水戸芸術館 ACM劇場で上演される。 【画像】「ノラ-あるいは、人形の家‐」ロゴ これは、2021年から昨年にかけて「深作組ドイツ三部作」「新ドイツ三部作」と銘打ち、ドイツ戯曲を上演してきた深作組の最新作。マリー・フォン・ボルヒがドイツ語訳したイプセンの「人形の家」を、大川珠季が物語の舞台を現代に移して翻訳、深作健太が演出する。 本作では声優の夏川椎菜がノラ役を演じ、川久保拓司がクログスタ役、宮地大介がトルヴァル役を務める。そのほかの出演者に高山のえみ、塩谷亮、荻沼栄音。夏川は「今回演じるノラは(ライフステージ的な意味で)少し大人な女性になります。私自身が未だ経験していない、苦悩や感情をもっていると思うので、そこを『わからないから』と決めつけず向き合い続けたいと思います」とコメント。深作は「現代のノラが、どんな風に〈能舞台〉の上に現れるのか? ぜひ皆様、劇場で目撃してくださいませ」と語った。 ■ 夏川椎菜コメント 「ノラ‐あるいは、人形の家‐」、ノラを演じます夏川椎菜です。 また深作組に参加できることをとても嬉しく思います! 「オルレアンの少女」のジャンヌ、「未婚の女」のウルリケと、どちらかといえば少女寄りの女性を演じてきましたが、今回演じるノラは(ライフステージ的な意味で)少し大人な女性になります。 私自身が未だ経験していない、苦悩や感情をもっていると思うので、そこを「わからないから」と決めつけず向き合い続けたいと思います。 アーティスト活動を通して、自分と向き合ってきた経験が活かされる場面も、大いにありそうだったので頑張ります! 《ドイツ・ヒロイン三部作》のスタートダッシュヒロインとして、皆様の胸の中にノラをしっかり刻みつけます!! ■ 深作健太コメント 深作組のミューズ、ナンちゃんこと夏川椎菜さんとのコラボレーションも三作目。鮮烈な〈聖女〉役でのデビューに始まり、ついに今回は〈既婚者〉であり〈母親〉、演劇史上最大のヒロイン・ノラ役を演じていただきます。 ふと稽古場で行き詰まった時、「深作組の作品って、役者がそのまま存在することが大切じゃないですか」と、共演者の皆さんに示唆を与えてくれる、頼りになる〈座長〉に成長したナンちゃん。そんな彼女と一緒に、大好きなイプセンの作品に挑める事は、演出家にとって何よりの喜びです。長い付き合いとなる素晴らしい役者の皆さん、スタッフの皆さんも揃いました。今回の大千秋楽は、御縁の深い水戸芸術館ACM劇場にて行われます。現代のノラが、どんな風に〈能舞台〉の上に現れるのか? ぜひ皆様、劇場で目撃してくださいませ。 ■ 「ノラ-あるいは、人形の家‐」 2024年5月23日(木)~26日(日) 東京都 銕仙会能楽研修所 2024年6月1日(土)・2日(日) 茨城県 水戸芸術館 ACM劇場 作:ヘンリック・イプセン ドイツ語訳:マリー・フォン・ボルヒ 翻訳・ドラマトゥルク:大川珠季 演出:深作健太 音楽・演奏:西川裕一 □ キャスト ノラ・ヘルメル:夏川椎菜 ニールス・クログスタ:川久保拓司 クリスティーネ・リンデ:高山のえみ ドクトル・ランク:塩谷亮 へレーナ:荻沼栄音 トルヴァル・ヘルメル:宮地大介