【毎日書評】「営業」は人生に役立つチャンス。商談がうまくいく3つのテクニック
2つの質問法で商談を支配する
商談は、“オープンクエスチョン”と“クローズドクエスチョン”という2つの質問によって流れをコントロールできるのだそうです。 たとえば、「きょう、どこに飲みに行きたい?」と尋ねるのがオープンクエスチョン。回答に制限を設けないわけで、こういう聞き方をすれば「焼肉屋がいい」「ワインバーがいい」「沖縄料理がいい」というように、いろいろな意見が出てくることでしょう。答えが広がっていくから、オープンクエスチョンと呼ばれているわけです。 一方、「きょうはワインバーにしない?」というような尋ね方をするのがクローズドクエスチョン。選択肢を与え、そこから答えを導き出す手段です。こう質問されると、「YES」か「NO」で答えることになります。つまり、会話(答え)を狭めていくという意味。これらは、商談においても活用できるようです。 商談においてのオープンクエスチョンの役割は、お客様から幅広くニーズを引き出すということです。そのとき、お客様が回答したことに対して、ジャッジしたり勝手に決めつけたりしないようにしましょう。オープンクエスチョンの最大の目的は、いろいろな質問によって表面的ではなく真のニーズを探っていくことです。(136~137ページより) オープンクエスチョンによってお客様のニーズが明確になってきたら、次はクローズドクエスチョンの出番。「システムを活用する目的は人件費の削減ですね」などと質問し、お客様から「そうですね」という返答をもらうわけです。 こうした流れになれば、あとは条件やグレード、納期を話し合って契約をすればいいだけ。オープンクエスチョンでお客様のニーズを広く聞き出し、クローズドクエスチョンで絞り込んでいけば、商談をうまく進められるということです。(136ページより)
商談のなかに“予習と復習”を組み込む
著者によれば、予備校の人気講師にはひとつの特徴があるのだそうです。その日の授業に入る前に、「前回は〇〇という内容だったけど、覚えているかな。ポイントは……」と軽く復習をするというのです。たしかにそうすれば生徒は必然的に、「そうそう、前回は〇〇だった」と思い出すことができるでしょう。 さらに授業の終わりの1、2分を使い、「来週は△△の授業をします。コツさえつかめば簡単だから」と、少しだけ次の内容に触れておくのだとか。それは、生徒の記憶に残ることになります。 この予習復習のやり方は商談で応用できます。 2回目の商談を始める前に「前回はこの商品の話をしました。ポイントは……」と復習をします。 その後、「今日は2つほどプランをご提案しますね」と商談に入ります。終わり際に「次回は最も大事な資金について打ち合わせをさせていただきますね」と予告しておくのです。(140~141ページより) このように進めれば、お客様は圧倒的に理解しやすくなるということ。商談の経験が浅くても、うまく進められるようになるそうです。(140ページより) 著者の営業コンサルタントとしての20年の経験に基づき、100項目の“結果を出すためのノウハウ”を厳選した一冊。どこからでも読むことができるので、自分にとって重要なポイントをすぐに見つけ出せるはずです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: 総合法令出版
印南敦史