プレミア開幕週のギャンブル関連メッセージが前年比165%増…報告書「業界の自主規制が全く不十分」
イギリスメディア『BBC』が27日、プレミアリーグとギャンブル広告の関係性について報じた。 近年、サッカー界を含むスポーツの世界では、ギャンブル依存症が蔓延していることが問題視されている。選手やファンがギャンブルにのめり込むあまりに莫大な金銭的損失を被るケースが後を絶たず、業界として何らかの規制や対策をとることが求められている。 『BBC』によると、イギリスの研究機関はプレミアリーグの開幕週を対象に、ピッチサイドの看板やユニフォームのロゴ、テレビやラジオにおける報道やSNSの投稿を分析。その結果、ギャンブルに関するメッセージは約29000件以上あり、1年前の開幕週と比べて165パーセントも増加していたという。現地時間8月17日に行われたウェストハムvsアストン・ヴィラ戦では約6500件のギャンブル関連のメッセージが確認されており、これはおよそ1分あたり約30件に相当する。 今回、研究を報告書にまとめたブリストル大学ビジネススクールは、ギャンブル業界の自主規制の取り組みが「全く不十分で形ばかりだ」と批判。ギャンブル広告に触れることで、特に未発達な子どもたちが危険にさらされていることを指摘した。一方、ギャンブル業界の賭博協議会は、この調査を「広告と厳格な規制方法の両方を根本的に誤解している」と反論している。 最多出場数を誇るイングランド代表のレジェンドGKであり、以前ギャンブル依存症だったピーター・シルトン氏は「ギャンブル業界は制御不能で、自らを規制することができていない」と『BBC』のインタビューで語り、政府に対策を求めている。果たして、今後ギャンブル広告に何らかのメスが入ることはあるのだろうか。
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