【そもそも紅麹とは?】味噌や食品の色付けに使用 専門家は「全く問題ない」 サプリめぐり相次ぐ健康被害の原因は…小林製薬が4つの可能性を検証
小林製薬の紅麹を使ったサプリメントで健康被害が出ている問題。摂取した人のうち、2人が死亡していたことが分かりました。紅麹を使った製品の自主回収が相次ぐなど、全国で影響が広がっています。
紅麹サプリ摂取の2人死亡 健康被害が拡大
死亡事例の1人目は、「紅麹コレステヘルプ」を3年間摂取しており、小林製薬は死亡と摂取との因果関係は調査中としています。 2人目の死亡例については、摂取期間や死因は不明ですが、医師の報告によると腎臓にダメージがあったといいます。 入院した人は106人に上り、約3000件の相談が寄せられているということです。 小林製薬は、2023年に製造した製品の中に「未知の成分」が入っていた可能性があるとしています。 また、この「紅麹原料」は小林製薬から52社に供給されていて、うち30社が対象商品の自主回収を発表しています。
そもそも「紅麹」とはどういうもの?
「紅麹」とは米や麦など穀物に、カビの一種である紅麹菌を混ぜて発酵させたものです。 一般的には味噌などの発酵食品や食品の色付けなどに使用されますが、東京大学名誉教授(農学博士)の唐木英明さんによると、食品に使用されているものについては問題ないということです。
何が原因?4つの可能性を検証
なぜこのような事態となったのか、小林製薬は「米紅麹ポリケチド」「シトリニン」「アレルギー」「異物または不純物の混入」という4つの可能性を検証しています。 小林製薬は、悪玉コレステロールを下げるための「米紅麹ポリケチド」が大量摂取によって腎臓に影響を及ぼしたのではないかという仮説を立てましたが、被害のあった3人の主治医によってアレルギー反応という見解が示されたということです。 また、紅麹菌から生成されるカビ毒「シトリニン」については検出されず、そもそも生成されない株菌を使用しているため、これらの可能性については低いということです。 「アレルギー反応」「異物または不純物の混入」の可能性については、唐木さんにも話を伺いました。 今回は全ての商品ではなく、特定の製造番号から被害が出たとされており、唐木さんは「アレルギーならこれまでにも多数の報告があったはずなので可能性は低い」とみています。 また「異物または不純物の混入」については、違うカビが入り有毒物質を作ってしまった可能性と、外部から何かが混入してしまった可能性を指摘しています。