鈴木清順×渡哲也「東京流れ者」4Kデジタル復元版が劇場公開
鈴木清順が監督を務めた「東京流れ者」の4Kデジタル復元版が、9月27日より東京のBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開される。 【画像】「東京流れ者」スチル(他5件) 1966年に製作された本作は、渡哲也がヤクザを辞めるため争いを避けようと日本各地を転々とする“不死鳥の哲”を演じ、松原智恵子が哲と恋仲にある歌手・千春に扮した歌謡アクション。現実とはかけ離れたヴィヴィッドな色彩が特徴で、鈴木の“清順美学”と評される演出が遺憾なく発揮された代表作だ。「ドライヴ」のニコラス・ウィンディング・レフンはベストリストの1位に選び、デイミアン・チャゼルが「ラ・ラ・ランド」でオマージュを捧げるなど、世界的な評価も高い。 4Kデジタル復元は鈴木の生誕100周年プロジェクトの一環として実現。ヴェネツィア国際映画祭で最優秀復元映画賞を受賞した「殺しの烙印」と同じく、IMAGICAエンタテインメントメディアサービスによってオリジナルネガからの復元が行われた。当時の色を調査研究し可能な限り正しく再現する「カラーフィルム・シミュレーション」を用い、鈴木が撮影当時にイメージしたであろうフィルムの質感が生きる色彩豊かな映像がよみがえった。 「東京流れ者 4Kデジタル復元版」は6月にイタリアの第38回チネマ・リトロバート映画祭(ボローニャ復元映画祭)でワールドプレミア。日活が配給する今回の公開が、日本のスクリーンでの初披露となる。なお同作を収録したBlu-ray BOX「セイジュンと流れ者」は9月4日に発売。 (c)1966 日活株式会社