英検３級以上の中学生、初の５割到達 高校も準２級以上５０％超に 公立校の英語力調査
文部科学省は９日、公立の小中高校を対象にした令和５年度「英語教育実施状況調査」の結果を公表した。英検３級相当以上の中学３年の割合は５０・０％、英検準２級相当以上の高校３年は５０・６％となり、ともに初めて５割台を達成。６割以上とする政府目標のクリアも視野に入った。 【表で見る】地域間に広がる格差…都道府県・政令市別にみる生徒の英語力 中３を都道府県・政令市別にみると、英検３級相当以上の生徒の割合はさいたま市と福井県が８割超と突出。一方、佐賀県や新潟市など３割台の自治体もあった。 文科省は授業時間やカリキュラムのばらつきなどが地域差の背景とみており、「スピード感をもって改善する必要がある」（教育課程課）。 英検準１級相当以上を取得している英語担当教員は中学校４４・８％、高校８０・７％。ともに増加傾向にあるが、こちらも地域差が出た。小学校と連携した中学校の割合は８２・８％に上り、前年度から７・３ポイント増えた。ただ、情報交換にとどまるケースが多く、充実した連携が課題となる。 調査は昨年１２月１日時点で、約３万１千校の公立小中高校を対象に実施。中３、高３、教員の英語力などを確認した。
