今までこんなアニメーション映画は観たことがない! 『リンダはチキンがたべたい!』
ニッポン放送「ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町」(日曜朝5時~)で、おススメの最新映画をご紹介しているコーナー『サンデー早起キネマ』。4月14日は、家族の絆と愛を描いた3本をご紹介しました。 その1本は、チキンを巡る母と娘の大騒動とお父さんの思い出……世界が笑い泣く、最高級のフレンチ・コメディ・アニメーション『リンダはチキンがたべたい!』
物語の始まりは、リンダが1歳のときのかすかな記憶――。ママのお気に入りの結婚指輪に、パパが作ってくれた温かいパプリカ・チキン。とっても幸せだったのに、パパが突然消えてしまった。大好きだったパパのこと、いまは少ししか思い出せない――。 8歳になったリンダは、ママと2⼈、フランス郊外の団地で暮らしています。ある⽇、ママの勘違いで叱られたリンダは、そのお詫びとして「パパのパプリカ・チキンがたべたい!」 とおねだり。ママは作ってあげると約束してくれますが、その日はフランス全土がストライキで、すべてのお店がお休み。チキンが⼿に⼊らないのです。しかし頑固な二人は決して諦めません。養鶏場から生きたニワトリを盗み出しますが、逃げられてしまいます。そして、2人は警察に追われることに! チキンをめぐるリンダとママのクレイジーなドタバタ劇は、元マジシャンの新米警察官や親切なトラック運転⼿、団地の子どもたちを巻き込んで大騒動に。果たして、リンダは無事、パパの思い出の味、パプリカ・チキンを食べることができるのでしょうか?
今までこんなアニメーション映画は観たことがありません。まずその絵! 筆で活き活きと描かれた黒い線と、スクリーンから溢れんばかりの鮮やかな色の数々! なんと色は“一人一色”なんです。例えばリンダは、頭のてっぺんからつま先まで全て黄色。ママはオレンジ。ペットの猫は紫など……賑やかで観ているだけでワクワクしてきます。
そして音! この映画の「主役」である⼦どもたちの声は、録⾳スタジオではなく屋外、物語の舞台となる団地で、実際に体を動かして演じながら収録されました。躍動感溢れる音声は、まるでドキュメンタリーのような瑞々しさを⽣み出しているのです。さらに、ミュージカルのような音楽にもウキウキ心が躍ります。